出版社内容情報
人はかくまでして、人としてあり続けるか。
“肉うずき、魂きしむ ひとはかくまでして人としてありつづけるのか” 絶望の淵に立ちすくむ宗教者の苦悶を描く著者初の時代小説である。 時は慶長19年(1614年)日本海を北上する北国船があった。その船上で浄土真宗の僧・■空(にくう)とキリシタンの修道士・トレンチーノが、それから30年に渡る魂の闘いと連帯の端緒となる運命的な出会いを果した。禁令と弾圧の波が押し寄せるキリシタンと、日本人の心性に宿る仏教のいずれが魂の救済をなしえるか。飢えと貧困の地獄にあえぐ北の果て、荒涼とした風土を舞台に著者が作家生命を賭して描ききった“人間にとって救いとは”。
内容説明
肉うずき、魂きしむ。ひとはかくまでして、人としてありつづけるのか―。絶望の淵に立ちすくむ宗教者の苦悶を描く、著者初の時代巨編。
著者等紹介
小嵐九八郎[コアラシクハチロウ]
作家・歌人。1944年、秋田県生まれ。早稲田大学卒業後、さまざまな経験を経て、現在に至る
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。