出版社内容情報
現代語訳と原文で気軽によめる『日本の古典をよむ』全20冊の第一回配本。平家滅亡と宿命に抗えぬ人間を描く軍記物語の最高傑作。躍動感あふれる描写、栄枯盛衰を物語る無常観に酔いしれる。
[特色]
●厳正な現代語訳を先に、原文を後に掲載し、作者の言葉や作品内容をストレートに伝え、原文と対比しながら読むことができます。
●一度は読んでおきたい有名作品を網羅しました。
●巻頭カラー特集や文学紀行を設け、古典から広がる、知の世界を楽しめる構成になっています。
市古 貞次[イチコ テイジ]
著・文・その他
内容説明
宿命にあらがえぬ人間を描く、軍記物語の最高傑作!義経や義仲が縦横無尽に駆けめぐる―。あらすじと現代語訳付き原文で、すらすらよめる新編集。
目次
巻第一
巻第二
巻第三
巻第四
巻第五
巻第六
巻第七
巻第八
巻第九
巻第十
巻第十一
巻第十二
潅項巻
著者等紹介
市古貞次[イチコテイジ]
1911年、山梨県生れ。東京大学卒。中世文学専攻。東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Tadashi_N
28
平家と義経を悪にした物語。壇ノ浦のあとも、話が続いていた。2020/03/12
kumako
13
平家物語の全てではなくて抜粋、それで大まかな内容を知る事が出来る。全く初心者の私には確かに読み易いけど、物足りなくもある。平家の栄枯盛衰の“栄と盛”の描写が殆ど無いので、“枯と衰”の悲しみが沸かないんです。他の「平家物語」も読んでみたいですね。現代語と原文の比較が出来る・資料が丁寧なのが親切。2024/09/24
呉藍
7
盛者必衰の理。人間だけのものではありませんね。あらゆる生物、環境、経済を含めた事象。何かもが、一時の隆盛の後に衰退していきます。生き物は儚い命だから、その激しさが胸を打つということでしょうか。平家を打ち滅ぼした源氏もまた、やはり短い栄華でしたし。歴史というのは面白い。それを読み物として整えてあるのだから、なおさら面白い。2011/10/31
M
3
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。日本人なら誰しも一度は耳にしたことのある文言であるが、その原点にあたった人はどのくらいいるのだろうか。かくいう私も日本史をもう一度深く勉強する過程で、ようやく日本の古典にも触れてみたいという気持ちがあり本著を手に取ったが、読み進めていく上で、脚色された部分があるにせよ、感動する場面がいくつもあった。その当時の時代を等身大でいきてきた人々の肉声の叫び、彼らの潔さには涙を禁じ得なかった。歴史や当時の人々の息遣いを知る上で、文学作品の影響力はとても大きいのだと実感させらた。2019/05/04
ギズモ。
2
図書館本。 「祇園精舎の鐘の声~」の一説は今でも覚えてるくらいなので、物語の入りとしては引き込まれる。琵琶の音と法師の語りが聞こえてくるかのよう( *´艸) 一度聞いてみたいな~琵琶にも流派があるようですが…2024/07/01