江戸化物草紙

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  • サイズ A5判/ページ数 239p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784093621113
  • NDC分類 913.57
  • Cコード C0093

出版社内容情報

当代一流の絵師と作家による現代マンガもビックリの化物ファンタジー。200年もの間忘れられていた化物草双紙を現代に再現しました。江戸のお子様方を夜毎震え上がらせた妖怪が総出演、紙面狭しと大暴れします。

 お化けの国は逆さま世界、むさくるしさに惚れぼれと、縁起が悪いと喜んで、今宵もみんなで大騒ぎ。見越入道・ろくろ首・豆腐小僧・猫股(ねこまた)・狐に狸……庶民生活の闇を縦横に彩った個性豊かな化物大活躍の絵入り小説<化物草双紙>が大流行。子供から大人まで、大いに怖がらせつつも楽しませ、江戸時代中後期にかけて数多く刊行されていましたが、いつか歴史の陰に忘れられていました。我らのカバット先生はマンハッタン出身の生粋のニューヨーカー。なんと先生は図書館で<化物草双紙>を発掘、密かに楽しんでいたのです。先生おすすめの五作品、絵師は北尾政美・勝川春英・歌川国芳といった一流どころ、文章も弥次喜多生みの親の十返舎一九など、錚々たる顔ぶれ。現代マンガを見慣れた私たちが見てもアッと驚く作品です。しかも細心の校注と親しみやすい解説で、絵と文章の微妙な掛け合いを平易に味わえます。怪奇ミステリーの若き旗手、京極夏彦氏ほか、民俗学・文化人類学・美術史・近世文学など、様々な分野からの、興味深いアプローチによるエッセイも多数収録。読みごたえのある一冊になっています。 二百年も昔の日本に、これほど新鮮で洒落た世界があったとは。江戸の創造力に、脱

目次

夭怪着到牒(江戸化物の記号学)
妖怪一年草(十返舎一九と化物絵本)
化物の娵入(化物嫁入のフォークロア)
信有奇怪会(野暮と化物は箱根の先)
化皮太鼓伝(十返舎一九の多面性)

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tanaka9999

8
1999年発行、小学館の単行本。化け物といえば京極夏彦というわけか、京極夏彦がまえがきを書いている。江戸の草紙などは今まで見たこともなかったが、なかなかかわいらしい絵柄をしている。2022/06/26

かりこ

4
江戸時代の草双紙で化物がメインとなっているもの5作品を収録している。どれも現代人でも素直に楽しめる作品ばかり。解説は控えめなので、純粋に化物草双紙の世界を楽しむのが目的の本だと思われる。見越し入道、ろくろ首、河童、猫股、幽霊、狐や狸など、江戸時代に人々に愛された化物たちが物語の中で実に生き生きと描かれていてとても楽しい。鳥山石燕の画図百鬼夜行などの図鑑的なものとはまた違った魅力がある。2013/05/29

印度 洋一郎

4
江戸時代中期に流行した、大衆娯楽文学「黄表紙」の人気ジャンルだった「化物もの」を、大きな図版で作品まるごと再録。色んな化物達が次から次へと顔見せ的に出て来る作品や、化物の世界の歳時記、婚礼をユーモラスに描いた作品など面白いものばかり。絵を主として、テキストで補足しながらストーリーを進める構造は、現在のコミックやラノベとも相通ずる感覚で読める。傑作なのは、水滸伝のパロディである「化皮太鼓伝」。様々な化物達が戦う、波乱万丈の物語だが、未完のまま「続編へ続く」と終わる。結局、続編は出なかったらしい。残念無念!2011/03/30

海さん

2
十返舎十九作で歌川国芳画?!なんてゴージャス☆豆腐小僧かわいい。給仕をする灯籠。自分で勝手に擂る擂り鉢。ろくろ首の首の隠し方。出ちゃってひどい(笑)。駆け引きとか人の嫁を取るとか化物たちの日常生活がよくわかってとても面白かった。猫股の続編読みたい。2023/07/17

ウハタ

1
面白かった。こういう本もっと増えて欲しい!2017/07/04

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