出版社内容情報
当代一流の絵師と作家による現代マンガもビックリの化物ファンタジー。200年もの間忘れられていた化物草双紙を現代に再現しました。江戸のお子様方を夜毎震え上がらせた妖怪が総出演、紙面狭しと大暴れします。
お化けの国は逆さま世界、むさくるしさに惚れぼれと、縁起が悪いと喜んで、今宵もみんなで大騒ぎ。見越入道・ろくろ首・豆腐小僧・猫股(ねこまた)・狐に狸……庶民生活の闇を縦横に彩った個性豊かな化物大活躍の絵入り小説<化物草双紙>が大流行。子供から大人まで、大いに怖がらせつつも楽しませ、江戸時代中後期にかけて数多く刊行されていましたが、いつか歴史の陰に忘れられていました。我らのカバット先生はマンハッタン出身の生粋のニューヨーカー。なんと先生は図書館で<化物草双紙>を発掘、密かに楽しんでいたのです。先生おすすめの五作品、絵師は北尾政美・勝川春英・歌川国芳といった一流どころ、文章も弥次喜多生みの親の十返舎一九など、錚々たる顔ぶれ。現代マンガを見慣れた私たちが見てもアッと驚く作品です。しかも細心の校注と親しみやすい解説で、絵と文章の微妙な掛け合いを平易に味わえます。怪奇ミステリーの若き旗手、京極夏彦氏ほか、民俗学・文化人類学・美術史・近世文学など、様々な分野からの、興味深いアプローチによるエッセイも多数収録。読みごたえのある一冊になっています。 二百年も昔の日本に、これほど新鮮で洒落た世界があったとは。江戸の創造力に、脱
目次
夭怪着到牒(江戸化物の記号学)
妖怪一年草(十返舎一九と化物絵本)
化物の娵入(化物嫁入のフォークロア)
信有奇怪会(野暮と化物は箱根の先)
化皮太鼓伝(十返舎一九の多面性)
感想・レビュー
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Tanaka9999
かりこ
印度 洋一郎
海さん
ウハタ