内容説明
「おれは死んでもよかと思うとるし…誰かおれと一緒に死んでくれれば助かると、そう思うとるだけやから」「何百人も集っとる前で、九月の第一土曜日に自殺してみせるって、そうおらんだとだからね。…のうのうと生きとる位なら、激しかことやって死んだ方がよっぽどましやろう。違うか」心中事件を起こし生き残った水沢清次と、周囲から石もて追われるような日々を送る清次の姉。清次の心中事件に感化されて、自殺を宣言してしまった口石常雄。清次はまた新たな心中相手を見つけ、常雄は清次の姉と一線を越えてしまう。二人の少年と、二人の”大人の女性”に去来する虚無感、喪失感、絶望感は、どこに行きつくのか―。作者の故郷・九州の会話で構成され臨場感がいや増す力作。
著者等紹介
井上光晴[イノウエミツハル]
1926(大正15)年5月15日―1992(平成4)年5月30日、享年66。福岡県出身。炭鉱労働を経て日本共産党に入党。「書かれざる一章」で党の内情を描いたとされ除名処分に。その後上京し、本格的に作家活動に入る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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