内容説明
昭和初頭、爆発的に増加する東京の水需要にこたえるべく、奥多摩の地にダムが計画された。住民たちは大局的見地に立って、立ち退きを了承したが、水没するエリアが二転三転し、そのうちに神奈川県から水利権をめぐる横やりもあって、なかなか話が進まない。すぐに支払われるはずだった立退料も宙に浮き、養蚕などの生業を中断してしまっていた住民たちは、今日食べるものにも事欠く事態に陥っていた…。観光名所として人気の奥多摩湖だが、その裏で当事者たちが味わったやりきれない思いを丁寧につづったノンフィクション小説。
著者等紹介
石川達三[イシカワタツゾウ]
1905(明治38)年7月2日‐1985(昭和60)年1月31日、享年79。秋田県出身。1935年『蒼氓』で第1回芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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