出版社内容情報
晩年を迎えた作者夫婦の日常を、テンポよく場面を転換しながら綴る日記エッセイ風長編小説。「胚芽パン」「玄関の花」「夏の思い出」などきわめてささやかな話題が、庄野作品らしい温かいタッチで丹念に描かれる。
内容説明
ピアノとハーモニカの音色をBGMに、庄野ワールドが展開。「函館みやげ」「せきれい」「胚芽パン」「ハーモニカ」「玄関の花」「夏の思い出」…。晩年を迎えた作者夫婦の日常を、テンポよく場面を転換しながら綴る日記エッセイ風長編小説。ピアノのレッスンに通う作者の妻がブルグミュラーの練習曲「せきれい」に手間取っていること、お土産にもらった缶のカレーがおいしかったこと、作者が毎晩吹いているハーモニカの話、庭に埋めた肥料を猫が掘り起こして食べようとしていたので懲らしめようと思ったが逃げられたこと、子どもや孫たちとの交流などなど、きわめてささやかな話題が、庄野作品らしい温かいタッチで丹念に描かれる。
著者等紹介
庄野潤三[ショウノジュンゾウ]
1921年(大正10年)2月9日‐2009年(平成21年)9月21日、享年88。大阪府出身。1955年『プールサイド小景』で第32回芥川賞を受賞。「第三の新人」作家の一人。代表作に『静物』『夕べの雲』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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