出版社内容情報
鞍馬天狗に同志斬りの嫌疑がかかった!
勤王と佐幕の間の謀略に翻弄される志士たちの悲劇から、冷酷な政治と熱い志の葛藤を描いた「地獄の門」。長州の志士を斬った嫌疑がかかってしまった鞍馬天狗は、これは仕掛けられた罠では……と疑念を抱く。
新選組と見廻組も絡んで二転三転する展開の末、隠れていた裏切り者は意外な人物だった「宗十郎頭巾」。名作時代小説「鞍馬天狗」から、評論家・鶴見俊輔氏が厳選した傑作シリーズの第二弾。解説も鶴見俊輔氏が特別寄稿。
大佛 次郎[オサラギ ジロウ]
著・文・その他
内容説明
勤王と佐幕の間の謀略に翻弄される志士たちの悲劇から、冷酷な政治と熱い志の葛藤を描いた「地獄の門」。長州の志士を斬った嫌疑がかかってしまった鞍馬天狗は、これは仕掛けられた罠では…と疑念を抱く。新選組と見廻組も絡んで二転三転する展開の末、隠れていた裏切り者は意外な人物だった「宗十郎頭巾」。名作時代小説「鞍馬天狗」から、評論家・鶴見俊輔が厳選した傑作シリーズの第二弾。解説も鶴見俊輔が特別寄稿。
著者等紹介
大佛次郎[オサラギジロウ]
1897年(明治30年)10月9日‐1973年(昭和48年)4月30日、享年75。神奈川県出身。本名は野尻清彦(のじりきよひこ)。1964年文化勲章受章。代表作に『赤穂浪士』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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でろり~ん
2
むむう。チャンバラ、まげものといった娯楽作品ではなく、おぼえがきにあるごとく、悪い時代の日本環境を反映させたかなりシニカルな話だなあ、という感想でした。この本に収められた2編は映画だとかテレビになってはいないんでしょうね、きっと。鞍馬天狗が天下無敵の剣豪などではなく、組織の中で呻吟する、中間管理職みたいな面をみせていますね。ん~、なんともスッキリとはいきませんでしたが、一流のエンタテインメントではあったのでした。一編ごとの読み切りのスタイルだということですが、この後、どんな話になっていくんでしょうか。2019/05/23