P+D BOOKS<br> 小説 葛飾北斎〈上〉

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小説 葛飾北斎〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784093522113
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

北斎の生涯を描いた時代ロマン小説の傑作

人々の生活を見つめ、大いなる自然を見つめ、その感動を絵にした男・葛飾北斎。妻・お砂との運命的な出会い、写楽、馬琴、蔦屋重三郎らとの交流を通じて画家として人間として成長していく姿を瑞々しいタッチで描く。
上巻では青年期の北斎の画家としての模索期間に、“異才”写楽との友情、そして絵画表現をめぐる議論が展開されていく。
写楽の個性的な言動に対比されて、北斎の青年期の人物像とその成長ぶりが浮かび上がってくる仕掛けが絶妙。
延々と続く絵画表現をめぐる議論が、不思議と退屈しないで読める。物語展開の軸になる人物視点が、北斎と写楽の二人に交互して効果をあげている。
また、北斎や写楽をとりまく女性達の人物造形にふくらみがあり、華やかで生き生きとしていて、江戸の女性の色っぽさも織り交ぜている。
北斎の伝記評伝ではなく、一人の絵描きを主人公にした、時代ロマン小説の傑作。


小島 政二郎[コジマ マサジロウ]
著・文・その他

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たつや

43
どうも、この江戸言葉というものは味があっていいですね。有名画家、葛飾北斎を小説にした本ですが、台詞が多く、落語や昔の映画を観ている気分で、トントン、と、軽快に読めました。「お前さん」なんて、好きな女に言われたらいいですね。江戸語がいいなと感じる。絵の具や遠近法について、女を書くときは、みんな線が女々しくなるなど、北斎ならではの感性やせりふもあり、面白かったです。作者は多分、初読ですが、他に、落語家の円朝の本もあったので借りてみました。面白そうな作家さんですね。2016/11/18

onasu

15
図書館の棚に見つけたもので、如何にも一昔前の作品ですが、読みものとしてはおもしろい。  上巻は若き日の北斎(時太郎)が、千住宿で出会った女と所帯を持って、絵筆一本で食っていこうとする中、若き画描きたちが群れる内に人物を描かせたら適わない者を見つけ、競い合っていく。  その者によれば、絵はどんなに上手く写しても実物には適わないのだから、絵はそっくりでなくとも、特徴が著されて、それと分かればいいと。意外と上手いはめ込みで、下巻へ。2021/11/04

NICK6

7
北斎。物語は少年から始まる。絵を描くのが大好きになって、青年、壮年と齢を重ね実力が付くのだが、心情は相変わらず、少年の純粋なこころで、絵を、芸術を、語りその本質を問い続ける。有名で金持ちになっても、その言葉も振る舞いも、全く少年のこころ。透明で明朗な心の持ち様がぐいぐい刺さる。決して肩肘張った思考をしない、柔らかな佇まい。彼を大好きになるのにさほど頁数は必要ない。読み終えたくないくらいに、本当に本当にこの小説は愛しい。さて。写楽他、可愛すぎる女性陣も登場、下巻はそんな登場人物との絡みもどんどん粋な感じに 2024/08/16

もだんたいむす

2
スラスラ読める。まさに大衆小説といった内容だが、面白く読めた。このように埋もれた良絶版書籍がまた日の目をみる企画は素晴らしいと思う。★★★★☆2015/08/31

Hiroshi

2
ライフの「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」で日本人で唯一選ばれた北斎の小説。時太郎(北斎)は浮世絵師勝川春章や狩野派など多くの絵師に従事し、線の描き方を学ぶ。嫁と亜欧堂田善を見つけに行った先で俊十(後の写楽)と知り合い、お互いに相手の技量を知り友達になる。時太郎は俊十に「浮世絵とは現在自分の生活している環境の中から新しい生の美を発見すること」と言われ開眼。隅田川両岸一覧で北斎の名をはすも、「自然風景の性格をつかまえに行け」と言われ新たな境地に行く。又蔦屋から俊十をデビューさせた。2015/08/06

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