出版社内容情報
舞台で用いられる道具を製作する匠たちの、技と精魂込められた名品の数々を、能面、装束、扇、楽器、鏡板、能舞台の6章に分けて紹介。梅若六郎ほか人気演者のインタビューも収録した、能の鑑賞が楽しめる一冊。
室町時代から600年続く古典芸能・能は能楽師のほかに、多くの人々の支えによって継承されてきました。その中から舞台で用いられる道具を製作する匠たちに焦点をあて、その精鋭の技と秀逸の作品を紹介します。 封建時代には貧困と物資窮乏の中、優れた名品を大名に捧げ庇護を受けなければ未来はない。そんな命懸けの状況でつくられた傑作の数々。現代の匠たちも時空を遡り先人の技に学び、伝統を守る努力を重ねています。鋭い感性とエネルギーで能面を打つ若い女性、江戸時代の能装束を見事に復元させた織物問屋の子息、元禄時代からの手法を続ける京都の扇店、鼓や太鼓など楽器づくりの名人をかかえる老舗、包みこむような鏡板の松を描く日本画家、能舞台に心底惚れこんだ宮大工??などの製作工程からその心意気が伝わってきます。情熱と精魂をこめた作品が舞台を華やかに彩り、能の鑑賞をより深いものへと導きます。 古典芸能の番組司会でお馴染みのNHKアナウンサー葛西聖司氏が綴るエッセイと、当代一の人気演者梅若六郎、金剛永謹、金春安明、近藤乾之助、塩津哲生、安福建雄らへのインタビューを交えながら、観能の見どころが広がり、楽しみが倍増する一冊となります。
内容説明
道具を超えた能の名品。
目次
能面
装束
扇
楽器
鏡板
能舞台
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