出版社内容情報
パラレルで進行する異なる二つの物語が、戦慄の衝撃的ラストへ向けて繋がっていく!構想から10年、執筆5年。渾身のノンストップ2000枚。気鋭の芥川賞作家は、本作品で、新たなる文学領域を切り拓いた!!
本作品は、異なる二つの作品がパラレルで展開する独自のスタイルを持つ。「オキーフの恋人」は、サリンジャーにも通じる孤高の作家の謎の失踪に端を発し、ジョージア・オキーフを敬愛する編集者が事件に巻き込まれていきます。一方、「オズワルドの追憶」は、大手証券会社をリストラされ探偵を始めた厄年の男が、下北沢を舞台にした女子高生連続殺人事件に対峙する様をユーモラスに描いています。二つの事件は、下巻以降、徐々に繋がりを持ち、衝撃的結末へ向け一挙に加速していきます。解離性症状や洗脳といった重厚なテーマを純文学的筆致で描いた前者。軽妙な探偵小説の要素が著者にとっては初めての試みである後者。その相乗効果が、全く新しい文学形態として、本書に反映されています。
内容説明
凄惨きわまる女子高生連続殺人事件。更なる悪夢が続く下北沢の街。糸口すらつかめない犯人。女房に逃げられた厄年の「にわか探偵」が鍵を握る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
7
糸口すらつかめない犯人は彼だけに予告の電話をかけてくる。向かいに住む女性スーチーはかつて忘れられないセックスをした相手を探して男達と関係を持っていた。女房に逃げられた厄年の「にわか探偵」が鍵を握る。かつて探偵は母から性的虐待を受けていた。2006/12/13
YUNA♡
4
読友さんと一緒に読んでた課題図書読了!話のラストが気になって一気に読めてしまった。二つの物語がだんだん繋がっていくのは面白かった。上・下巻と少々長い作品でしたが、楽しい時間を過ごすことのできる作品だった。2015/05/18
バーベナ
1
上巻のワクワク感ユーモアが一気に反転して、下巻には哀しみと極限を体験してしまった後の希望が漂う。本小説と作中作がまじりあっていく。ヒトの記憶の危うさ。愛した記憶さえも書き換えられてしまうのかしら。でも、それでも愛した記憶は大切な想い。人を愛した記憶が、哀しいものでなく、愛おしいものになるよう願わずにはいられない。2024/12/29
るつ
1
長かった。最後まで読ませる筆力はすごいと思うけど、終わりはあまりすっきりとはせず。でもそれが良いのか。ちょっと伏線の回収が雑なような気もした。深い迷路に迷い込んだような不思議な小説だった。自分の記憶とは何か、そんなに簡単に書き換えられるものなのか。だとすれば自分とは何なのだろうかと思う。2022/08/27
ミノリ
1
途中から、訳が分からなくなる。え?え?どうなってるの?と思いながら半分混乱したまま読み進めると、そんなことってあり得るの!?という結末な「オズワルドの追憶」高坂さんの記憶の中の松下さんも、現実世界の松下さんも、どっちも素敵だ。男の友情ってすごいんだなぁ。そしてやっぱり2つの物語は、リンクいているんだな。だから余計に、混乱するんだけれども…。「オキーフの恋人」も、まさかの結末!最後に小林さんを塔に閉じ込めたのは誰だったんだろう?榛名潤子が最後どうなったのかも気になる。やっぱり死んでしまったのかな?2013/05/15




