内容説明
ミリは、エスケル山の小さな村に住む十四歳の女の子。毎日、父さんと姉のマーダは石切りの仕事にでかけ、ミリは家の仕事やヤギの世話をする。そんなある日、低地から国王の使いがやってきて、王子の花嫁がこの村から選ばれると宣言した。そして、お妃候補を教育するプリンセス・アカデミーで、村の女の子二十人の学園生活が始まった。プリンセスになるのは、いったいだれ?ニューベリー賞オナー受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シルク
11
コレは、好きじゃないv この作品の次の、『ふたりのプリンセス』がとても良かったのですよ。早くも「シルクさんの2018年 top10」入り決定ね。しかーし。アメリカでベストセラーになったらしい本作品は、わたくし的にはイマイチ。不愉快な人間が多すぎるのだ。筆頭は何と言っても、少女達の教師でしょう。教師で大人でということで、少女達の生殺与奪の権を握ってる気になっている。最初の授業から締め出した子が、授業が分からないのを分かっていて、なぶって楽しむ。こいつにキッチリしたお咎め無しってどういうこと?! ありえねー。2018/06/23
杏子
7
プリンセスになって、王子様と結婚する。女の子の夢みたいな話かと思うだろうけど、全く違う。王子に相応しい女性になるべく勉強していくうちに、それ以上のものを得ていた話。ただ知識を得るために学ぶだけではなく、それを生きるための手段に変えていく賢明さがあった。たった14歳の少女ミリが一生懸命、勉学に励み、いろいろなことに考えを巡らすさまには驚嘆するほかない。結末にも納得。彼女の前には大きな未来が広がっている。どんなふうに生きていくのか、目に浮かびそうだ。 2011/05/25
詩歌
6
プリンセスの出身地が託宣され、その地に作られるのがプリンセス・アカデミー。今回は僻地であったため、教育も大変。放り込まれた少女達も、必ずしもプリンセスになりたいわけではない。教育の成果が花開く様が面白い。2014/04/28
ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪
5
[領地の端にあるエスケル山から王子の婚約者を選ぶため、山の娘を一年間アカデミーで教育することに。プリンセスになるのは誰?]話の筋としては山の娘たちの成長をみているのが楽しかったので良かったです。ただ、ミリがプリンセスにならないと予想していたものの、ブリッタがアカデミーに混ざってたのは卑怯な感じでした。続刊があるのでそちらでのプリンセスを楽しみにしています。2013/01/24
DARKGREEN
5
タイトルとざっと書かれてるあらすじだけで、ティーンズ向けの「普段ぱっとしない私だけど王子様に選ばれてプリンセスになれるかも!」なお話かと思っていたら全然違っていた。家族や故郷の大切さ、学ぶ事の大切さがしっかり盛り込まれている。受け身で何かを待つだけではなく、自ら何かをしてみようかという気持ちになれるんじゃなかろうか。友情や恋愛成分もしっかりあって、読後感のいい小説だった。2012/02/19