地球人ライブラリー<br> 七つの柱

地球人ライブラリー
七つの柱

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784092510319
  • NDC分類 963
  • Cコード C0398

出版社内容情報

人間世界から七つの大罪が消えたとき、うろたえた人々は叫び始める。「どうかわれらに罪を返してくれ」と。人間にとって罪こそが大事な柱だったとは…スペインを代表する幻の小説。

キリスト教のいう『七つの罪』とは??「傲慢」「強欲」「色欲」「憤怒」「大食」「嫉妬」「怠惰」である。 本書では、一章ごとにその七つの罪を逸話によって綴る。孤児院を設立し脚光を浴びる男の愛人問題。工場をつくった男の金銭欲。戦闘で活躍した男の名誉欲。グルメ団体会員の美食ぶり。嫉妬のすえに決闘を申し込む男。 彼らの行状を見た陰者が魔王に命じた。「魔王よ、人間から七つの罪を消滅させよ」こうして七罪は消えた。工場は閉鎖され、美貌の女はみすぼらしく、金持ちは貧乏に、世界は一変する。 すると人々は叫びはじめた。「魔王よ魔王、罪を返してくれ」 人々はわかったのだ。傲慢でなければ王国はなく、強欲でなければ文化は発達せず、色欲がなければ女は男の気を引いて子を産むことも忘れ??人間にとって、社会にとってこの罪こそかけがえのない大事な柱であることが。

内容説明

孤児院を設立し脚光を浴びる男の愛人問題。工場をつくった男の金銭欲。戦闘で活躍した男の名誉欲。グルメ団体会員の美食ぶり。嫉妬のすえに決闘を申し込む男。彼らの行状を見た隠者が魔王に命じた。「魔王よ、人間から七つの罪を消滅させよ」こうして七罪は消えた。工場は閉鎖され、美貌の女はみすぼらしく、金持ちは貧乏に、世界は一変する。すると人々は叫び始めた。「魔王よ魔王、罪を返してくれ」人々はわかったのだ。傲慢でなければ国王はなく、強欲でなければ文化は発達せず、色欲がなければ女は男の気を引いて子を産むことも忘れ―人間にとって、社会にとってこの罪こそがかけがえのない大事な柱であることが。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

100
ユーモアと機知を感じるスペインの長編小説。修道士の願いによって傲慢、強欲、色欲、嫉妬といった罪がなくなった世界の描写が面白い。平和な世界が到来するのではなく、活気がなくなり、人々は生きた屍になってしまう。前半では罪にまみれた人間たちの姿が生き生きと描かれている。傲慢、強欲、色欲といったエゴに根差すものは人間を悪に追いやるものであることは間違いない。でもエゴイズムは人間を独立独歩の存在にするものでもある。ここで描かれているように人間は救いようのないものだが、救いようのないところに面白さがあるのかもしれない。2014/03/27

matsu

6
主題はある女優の遍歴なのだが、所々に差しこまれる小咄に気をとられる。明らかなホラ話が延々と続いたり、話を切り上げ損ねてグダグダになったりするのだが、いずれも魅力的。そもそも意味ありげなプロローグからはじまるくせに、本編終盤にならないと絡んでこないときた。この構成はドン・キホーテを思い出させる。 2016/05/27

twinsun

3
神は観ているだけなので人はいつでも七つの大罪に立ち戻ることができそれを柱に差別化し生きていく。希望は行き来できることだろう。2023/03/18

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