地球人ライブラリー<br> 第四次元の小説―幻想数学短編集

地球人ライブラリー
第四次元の小説―幻想数学短編集

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  • サイズ B6判/ページ数 283p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784092510067
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

地震を機に四次元空間にスリップした家をめぐる『歪んだ家』、メビウスの輪となった地下鉄網、クラインの壷の中に姿を消す魔術師の悲劇など、数学をモチーフとして読者を奇妙な空間の世界へ誘うSF傑作集。

 数学のできない学生が数学教授の娘に恋をした。結婚が許されるための条件は、無限の速度を手に入れる方法を考えること。そこで彼のためを思う友人が考え出した妙案とは…。恋の成就のために究極のマシンの開発を目指す『タキポンプ』。「一部屋分の敷地に八部屋分の広さがある。たったいま、ぼくはその家に関する革命的なアイディアを思いついた」?ありきたりな家の設計にあきあきした一人の建築家が、友人をそそのかして、四次元から着想を得た斬新な家を建てさせた。ところが、できあがったはずの家は建築家の予想とは似ても似つかぬものだった…。四次元空間にスリップした家をめぐる悲喜劇を描く『歪んだ家』。そのほかメビウスの輪と化した地下鉄網から突如電車が乗客ごと消失する『メビウスという名の地下鉄』、世紀の難問「フェルマーの定理」にいどむ羽目になった悪魔の哀れな苦闘を描く『悪魔とサイモン・フラッグ』など、数学をモチーフとした短編七編をおさめ、あなたを奇妙な空想の世界にいざなう、ちょっと変わった小説集。

内容説明

もし、せっかく新築した家が四次元空間にスリップして、外出できなくなってしまったら…。もし、数学が苦手なのに、結婚の条件に難問を突きつけられたら…。あなたを奇妙な空想の世界に招待する異色のアンソロジー。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

不見木 叫

8
数学を題材とした7篇のSFアンソロジー。SFミステリとしても読める『メビウスという名の地下鉄』と、フェルマーの最終定理を扱った『悪魔とサイモン・フラッグ』が個人的ベストです。2014/09/21

ニミッツクラス

6
94年の税込1500円の小学館版初版。幻想数学と表した7短編を収録。面白いSFアンソロジーの編み方があるものだと感心した。59年と71年の荒地出版社版では表紙に編者のファディマンの名を出しているが、本書では小説部分の7編を抜粋してハインラインの名を出して呼び水としている。下世話ながら売り上げに差が出るのだろう。実際私はそのハインライン以外は知らなかった(汗 350人を乗せた7両編成の地下鉄が駅と駅の間で行方不明になる。走る音は聞こえるのだ。ドイッチェの「メビウスという名の地下鉄」はそういう話。★★★★☆☆2016/09/27

メイロング

4
数学短編集と銘打たれているけど恐れるほどではない。普通のSFの方が物理学や宇宙論で手に負えないのに比べたら。マイベストは「タキポンプ」。こういうアホSFはとても貴重。古典SFで初めてお気に入りができました。収録作も知らない人ばかりで、いつも手に取らないテーマなせいか、とても新鮮に楽しめました。ナイスアンソロジー!2014/09/16

funa1g

2
すでに古い本ではあるが、そもそもが復刊なのでなおのこと古い。「タキポンプ」の馬鹿馬鹿しいアイデアや「メビウスという名の地下鉄」の話運びなど面白いところがあるが、さすがに今読むにはオチが弱くてちょっとつらい。森毅先生も解説でありながら、あまり好みではないと率直に書いているのは面白かった。ニューウェーブが好きなのは知らなかった。2025/06/23

paluko

2
昔、子ども向けの異次元系SFの解説に収録作『歪んだ家』(ハインライン)と『メビウスという名の地下鉄』(ドイッチュ)のあらすじが紹介されていて、どんな話なんだろう読んでみたい…とwktkしたものですがあれから幾星霜、図書館でついに巡り会いました。 しかし最初の『タキポンプ』(E.P.ミッチェル)で円と同面積の正方形の作図および永久運動機関の作成が「可能なこと」とされていたのには吃驚。解説を読んで納得しましたが…。数学的常識さえも時代につれて移り変わるんですね。2019/04/22

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