出版社内容情報
大熊を倒すことを使命とした高安犬の最後の一頭、チン。その勇姿と悲劇的な死を、滅びゆく種族への哀惜を込めて描いた『高安犬物語』を始め、人と自然の交流を描写する戸川動物文学の珠玉作品五編を収録。
高安犬は山形県高畠町高安を中心に繁殖したマタギ犬である。幾日も雪山を歩きぬく忍耐力と、相手が倒れるまで食い下がる闘魂。鼻をもぎとるような寒風の中から熊の体臭を嗅ぎわける鋭い感覚、これら類のない特徴をもつ熊猟犬、その最後の一頭がチンであった。「熊撃ちはただ一発だア、連発銃なんていんねえ」熊猟に一生をかける山男、吉蔵をして「まずア、チンみだいな奴は千匹に一つもねえかもすんにエス」と言わしめた名犬チン。だが、消えゆく種族の悲劇は、チンが愛した人々の願いとは裏腹に、死してなおチンを覆い包むのだった……。マタギ犬の戦いの勇姿と悲劇的な死をつづった「高安犬物語」によって、戸川幸夫は直木賞を受賞。動物文学の開拓者としてスタートを切った。他に、年老いた鷹匠が残り少ない歳月を打ち込んで育てあげた名鷹吹雪と、老獪で巨大な赤狐の死闘を描いた「爪王」、「飴色角と三本指」「左膳鴉」「雪崩の谷」など、本シリーズでしか読めない珠玉の短編を収録。野生動物を通して、日本の山河とそこに暮らす人々を描いた記録文学の雄、戸川幸夫の必読作品集。
内容説明
「チンは二倍以上もある相手をくわえて右や左に振りまわした」大熊と格闘する戦闘的なマタギ犬、高安犬。その最後の一頭、チンの悲劇的な死を、滅びゆく種族への衰惜をこめて描いた表題作他、野生動物を通して、真のナチュラリストの思想をつらぬいた戸川動物文学珠玉作品集
感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
tomi
おさむ
たけぽん
Lole
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