小学館叢書<br> 地球を呑む

小学館叢書
地球を呑む

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  • サイズ B6判/ページ数 509p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784091973535
  • Cコード C0379

出版社内容情報

その美貌で男を虜にする妖女・ゼフィルス。彼女の正体を探るようにと、大酒飲みで、女にあまり興味のない関五本松に白羽の矢があたる。果たして、ゼフィルスの正体とは?その目的とは? ゼフィルスの手によって、世界は破滅への序曲を奏で始める!

▼第1話/プレリュード▼第2話/テーマのためのプロローグ▼第3話/モチーフ(1)▼第4話/モチーフ(2)▼第5話/展開へのアプローチ▼第6話/ライト・モチーフ▼第7話/展開(1)▼第8話/展開(2)▼第9話/展開(3)▼第10話/バリエーションへのアプローチ▼第11話/スケルツォ▼第12話/アレグロ・ウン・ポコ・ソステヌート▼第13話/アダジオ・モデラート▼第14話/バルス・ラプソディー▼第15話/インテルメッツォ▼第16話/フーガ▼第17話/メヌエット▼第18話/ポロネーズ・メランコリック▼第19話/プレスト・パセティック▼第20話/コーダ●登場人物/関五本松(ゼフィルスの虜になった関少尉の息子。大の酒好きで、女にはあまり興味がない)。ゼフィルス(謎の女。彼女を見ただけで男はみなその虜となる)。●あらすじ/時は第二次世界大戦の最中、ガダルカナル島でひとりの米兵が日本の捕虜収容所から脱走した。安達原中尉と、関少尉がそれを追い、射殺するが、脱走兵が死ぬ間際に渡したゼフィルスという名の美女の写真に、関少尉は虜となってしまう(第2話)。▼戦後20数年が過ぎたある日、関のもとに安達原が現れる。安達原は、あのゼフィルスが、今、日本のホテルに泊

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

72
ブックオフで見つけて。男やお金や法律やあらゆるものに裏切られた女性が社会に復讐をする。人工皮膚や金を使う復讐の仕方が斬新だ。人が入れ替わったり、別人になるというのは、手塚治虫によく見られるモチーフで、そこから人間不信やそれを越えた信頼が描かれる。間に挟まれる本編から外れた短編のエピソードは、それだけを抜き出してもいいような傑作だ。主人公の大酒飲みで女に興味のない男こそが、社会に無頓着で生き抜く力を持っているというのが笑える。途中、話が飛んでいたり最後も唐突だったりして全体的には欠点もあるが一気呑み。2022/03/27

カザリ

34
メインストーリーよりも、サブストーリーの中で11章が切なくて面白かった。金、法律、男に復讐をするために、カオスを巻き起こすために命を懸けた姉妹の中で、愛を知った二人の女性、ミルダが主人公であり、クリストが準主人公なのだろう。そのわりに狂言回しの位置の五本松がぱっと見て主人公に見えるのだけど、彼は何が起きても変化しない人で、宇宙人のように見えてしまい、かつラストではミルダも因果にからめとられたように復讐にまみれてしまうので、なんだかな、という印象。カオスにしてから、どう秩序を保つのかが今のテーマだよなあ。2016/12/12

llll'

0
2010/03/22

t.to

0
中盤の中だるみたるや一番乗の見どころ! 後半の唐突さも手塚節。 だけどチャレンジの証は燦然と輝いていて、それ故に手塚は偉大なんだなぁ。ダラダラと読むに良し。2019/01/27

sister-ray

0
一つの世界観のもとに時を超えた一種のパラレルワールド小品集として考えればなかなか面白いのだが、長編としては物語についても人物についても語りきれていない。いよいよ話が膨らむのか、これからどうなるのかというところであっけなく終わってしまう。第11章と第13章は傑作。2018/02/01

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