出版社内容情報
ついについにあの名作が文庫に!
酷薄たる力を信望するクロ。
純真たる心を内包するシロ。
ふたりの悪童が支配し遊び暮らす町は宝町。
ふたりの町に忍び寄るのは大人の利権。
姿と構造を変えていく町にクロとシロの居場所はあるのか?
著者、渾身のスマッシュヒットついに文庫化!
推薦帯文はなんと蒼井優(映画シロ役)!
【編集担当からのおすすめ情報】
文庫にも関わらずまたもカバーはオリジナル書き下ろし!
当時の名場面が今の大洋タッチで再現されます!
そして推薦文は蒼井優!
もう、もう一回買うしかありません!
第12話 ネコ、ふんじゃったの巻
第13話 牛乳飲んで骨を鍛えるのだ!の巻
第14話 対人関係にやや難有りの巻
第15話 ネズミがチューの巻
第16話 No.3の巻
第17話 嘆きのボインの巻
第18話 シロガトブの巻
第19話 シロ隊員待機せずの巻
第20話 僕らはみんな生きている?の巻
第21話 鼓動・調和・迷走・残像・友情・回帰の巻
第22話 クロが泣くの巻
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちくわ村長
6
本当は分かってるんだ。どんなに悪ぶっても、口では強がり言えても、それじゃあダメだってことぐらい。そして本当は分かってるから他人に指摘されたくないということも。深い闇の中で、人として生きようとする心が魂が、もがき苦しみ、ずしりと痛む。人としての他者を愛おしく思う本能ゆえに、悪にもなりきれない。人間にしかない苦しみがそこにはあるんだよね。2013/01/19
MIEKKO
3
大人が諦めてしまった町を「おれのまち」と言い張る、自分の子供らしさに気が付いていないクロが痛々しい。自分の無力を受け入れいているシロとは対照的。2013/03/30
kasukade
2
ヤクザである鈴木の「もうこの町は終わりだ」という場面に哀愁とデパートやレジャー施設に追いやられつつもそこで生きる人の苦悩が垣間見えます。それはヤクザでさえ幅を効かせることが出来ないほど巨大な存在であり流れであることが今までのように仕事が出来ない鈴木の生きにくさからみえてきます。鈴木もまたクロと同じく宝町を愛しているのですがもうクロほどの威勢をはれるほど若くない、ただ町が変わっていくのを見てることしかできない淋しさと不甲斐なさに自分で自分を笑うしか出来ない鈴木がなんてこの世界では人間らしいんだろう。2013/03/26
かずま
0
むしろクロのほうがシロに守られている。「肝冷やしたぜ。マッタク。信仰に走りたい気分だよ、チクショー。」「もっとゆっくりなら、シロとっても幸せな気持ちなのに。」2024/05/16