出版社内容情報
●ちょっとおっちょこちょいな赤毛の美少女、佐倉魔美は画家の父と新聞社に勤める母と自尊心の強い奇妙な犬、コンポコに囲まれ、楽しい毎日をおくっていた。ところが、ある日、ひょんなことから自分が超能力者であることを知り、複雑な気持ちになる。同級生の天才少年、高畑くんの助言もあって、魔美の超能力はしだいに高められ、テレキネシスやテレポーテーションなどが可能になる。正義感が強く、好奇心旺盛な魔美は、その能力を困っている人たちに役立てようと決心!! その日からエスパー魔美の大活躍が始まった!!▼第1話／エスパーはだれ？ の巻▼第2話／超能力をみがけの巻▼第3話／勉強もあるのダの巻▼第4話／名画（？）と鬼ババの巻▼第5話／友情はクシャミで消えたの巻▼第6話／くたばれ評論家の巻▼第7話／春の嵐の巻▼第8話／1千万円・3時間の巻▼第9話／どこかでだれかがの巻▼第10話／未確認飛行物体!? の巻▼第11話／ただいま誘かい中の巻▼解説／森下一仁
藤子・F・ 不二雄［フジコ エフ フジオ］
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
87
平凡な中学生の魔美が超能力者であることが分かって、いろいろな事件に巻き込まれていくお話。おっちょこちょいながら正義感の強い魔美のキャラクターが良い。クラスメートの和夫君とのぎこちない恋愛はほほえましくて、自分の中学生時代を思い出した。藤子不二雄は日常生活のディテールを大切にする人であり、それによって超能力というSF的な要素が浮き上がることなく、物語の中に溶け込んでいた。この漫画の一コマ一コマに昭和の匂いが感じられて、読んでいて懐かしい気持ちになった。2014/06/04
海猫
65
「エスパー魔美」は部分的には読んだことあるんだけど、最初から通して読むのは今回が初めて。序盤は超能力が上手く使えず、練習してやっとちゃんとしたエスパーになるわけか。魔美がヌードモデルやってるので、よく裸が出てくる。藤子・F・不二雄の絵柄が健全なタッチなので、よけいにエロスを感じるなあ。これがあったので子供の頃に読んではいけないように思ってしまい、手に取ってこなかったわけで。F先生の作品としてもお話が複雑な方で、年齢層高めを狙ってたっぽい。基本的なエスパー能力を工夫する様が、なかなかに面白い。追って読もう。2021/04/05
highig
14
（ ＾ω＾）ユリ・ゲラーに端を発する超能力ブームに乗って現れた超能力モノで、藤子作品には珍しい女主人公。お人好し・おっちょこちょい・お節介という物語を盛り上げる主人公然とした性格の思春期の少女がふとした切っ掛けから超能力に目覚め、人知れず人助けをしていくという内容で、構成的にはパーマンに近い。ドジな笑いと熱い人情に溢れたハートフルな内容で佐倉魔美というキャラクターの魅力を全面的に押し立てた構成も藤子作品では珍しい。幼い日に見た喜怒哀楽のハッキリした一人の少女の凛々しい姿に恐らくブーンは今も心惹かれている。2021/02/19
furugenyo
5
魔美がのび太と違うのは、中学生・女の子というところで。物語がそれなりに大人向けになっていて、感情のやり取りや、（男／女）性を絡めて物語が構成されている感じ。パパや高畑とのセリフ交換がとてもおもしろい。魔美がコンポコに油揚げをやるシーンが好き。これが母性というものかと。2011/04/10
kujira
5
意外とテレポートとかに条件が定められているところと、魔美の全裸率の高さにびっくりした。「梅仁丹でテレポート」って……2010/07/10
