出版社内容情報
第二次大戦末期、上海領事の父を訪れるため危険な海を渡った女性・佐倉遥華。彼女は、その地で不思議な影を持つ男・縄井と出会い、いくつもの闇が支配する時代の波に翻弄されていく……。
▼第14話/爆破15分前▼第15話/神海丸撃沈▼第16話/焦土から…▼第17話/忍び寄る影▼第18話/勇気ある者▼第19話/死の邂逅▼第20話/闇の底から▼第21話/動く標的▼第22話/黒い罠▼第23話/鈍色(にびいろ)の記憶▼第24話/再会の死角▼第25話/魔の刻▼第26話/闇と炎▼第27話/鋼の虚(うろ)●主な登場人物/佐倉遥華(上海領事・佐倉響一郎男爵の娘)、塚瀬肇(東亜省支那事務局員。遥華の許婚者)、縄井綾人(上海領事館警察の巡査部長。のち、中国人・黄[ファン]を名乗る)、劉苓(抗日組織の少女。後に黄の組織の幹部となる)●あらすじ/夜の東シナ海を日本に向け航行する神海丸。だが、この船にあるはずの金塊は積まれていなかった! 日本の敗戦を悟った如月が、やがて大陸で起こるであろう内戦を利用して中国の皇帝になるという野望を掲げ、杜月王の隠し金庫の中に秘かに運ばせていたのだ。それを知った縄井は、佐倉領事のもとに走り事実を告げるが、次の瞬間、如月が仕掛けた爆弾が炸裂して…!(第14話)●本巻の特徴/その後、舞台は終戦後の東京へ…。縄張りをめぐって、伍藤組と中国系マフィアの間に起こった抗争が展開の中心となる。今は警視庁の刑事となった塚瀬が組長の伍