出版社内容情報
文明が荒廃した近未来。バイオ鳥肉の細胞から誕生した天才科学者“チキン・ジョージ”を中心に、滅亡の危機に瀕した人間たちの苦闘を描く、楳図ワールドの集大成的作品が、待望の文庫版で登場。
▼第9章/人類滅亡後の旅(10)?(18)▼最終章/ムシ(1)?(11)●主な登場人物/アメリカ(ヤング・アメリカ大統領の息子。緑色の髪の毛を持つ。飛行機事故で死亡したが、遺伝子操作で復活する)、のばら(ローズのクローン)、岬タロウ(岬・日本総理大臣の息子)、チキン・ジョージ(バイオ鳥肉のササミ細胞から誕生した天才科学者。鶏の化け物のような姿をしていて、人類に激しい憎悪の念を抱いている)●あらすじ/“チラノザウルス号”から放り出されそうになったアメリカたち。なんとか入口を開き、中に戻ろうとするが、そこに怪物チキン・ジョージが立ちはだかる!! 復活を果たしたチキン・ジョージは、自分の袖をつかむアメリカの手を、無情にも振りほどいてしまう。絶体絶命のアメリカたちに、そのとき奇跡が…!!(第9章・14)●本巻の特徴/すでに地上の生命は絶滅し、残されたのは巨大ロケット“チラノザウルス号”に乗る子どもたちのみ。だが、新たに人類が居住できる星を探すという目的が達せないまま、子どもたちは、死を迎えると予言された“14歳”の誕生日を迎えてしまう!! 遙かな宇宙の彼方で、子どもたちが見たものは…? そしてチキン・ジョージの本当の想いとは…? 全ての
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たにしぃ
14
発狂しそうになる。最終章タイトルがなんせ「ムシ」。ゴキブリのゴキンチが突如活躍をはじめ、テラフォーマーズどころの騒ぎではない。そして虫。宇宙は虫だった!!!!!おわり。しかしゴキンチが可愛いので許す。今回10年ぶりくらいに再読したけどこれはなんと言って良いかわからない話だなー。それでも私はKAZを愛する。2014/03/13
フロム
6
ふぅ〜。凄かった。ちょっと読んだ後痺れて動けなくなるね。読んだ皆んなと一緒にお疲れ〜、お疲れ〜と言いながら抱き合って肩を叩きたい気分だよ。読む前から大変なのはわかっていたが覚悟を決めて再読してホンッと良かった。ナウシカ、ウォッチメンと並んで人類が一度は読んだ方がいい本だと確信。ホントの人類賛歌だよ。100点満点中100点の漫画。僕が読んだ漫画の中でも頂点に近い。ただまあ、しばらくはいいかな 因みにパーフェクトコレクションの方は18ページだけ最後に加筆がある。コレがまた凄いんだ!機会がアレば読んでみてほしい2022/03/28
監督
2
一気に再読。圧倒されてしまった。こんなに読むのにエネルギーが必要な漫画はそうそうないんじゃないかと思った。2014/04/29
入江
2
ゴキブリの話がかなり良い。神様なんてこんなものかもしれない。オチも良い。宇宙なんてこんなものかもしれない。「人間とは何か」がテーマかなあ…ラストらへんはもう少しじっくり読みたかった。2013/08/14
山野辺ワラビ
1
遂に完結。読み終えてほっとする作品は久しぶりだった。最後まで異様なテンションに引っぱられて読んだ。宇宙船内外の争いも決着が着き、地球では知能を持ったゴキブリが描かれ、船内では子供達が14歳になる前に冷凍睡眠につき、最後の一人となったアメリカが宇宙の果てに到達する。飛び出した先はなんとチキン・ジョージ顏の住人がいる他の宇宙の道路で、自分達の宇宙は一匹のイモムシだった。その東洋的な(?)オチと、人間が悪かったわけじゃ無いという今までの展開と正反対のアメリカのセリフに色々考えさせられる。なんとも不思議な結末。2014/09/15