出版社内容情報
人間が犬の姿へと変わってしまう奇病「モンモウ病」。この病気にかかわるさまざまな登場人物の行動を通じて、手塚治虫は読者に「人間の尊厳とは何か?」という問いを投げかけている。巻末に解剖学の権威・養老孟司のエッセイを収録。
▼第1話/溶解▼第2話/狂ったメス▼第3話/栄光へのアプローチ▼第4話/ヘレン・フリーズ▼第5話/ネクロージス●登場人物/小山内桐人(M大医学部付属病院医師・モンモウ病の研究を行っていたが、師である竜ケ浦の企みにより、自らモンモウ病にかかってしまい、世界各地をさまよう運命となる)、竜ケ浦(M大医学部付属病院第一内科医長・医師会の会長を目指し、モンモウ病を利用して業績を上げようと画策する)、占部(M大医学部付属病院医師・桐人とは古くからの仲だが、桐人・いずみと竜ケ浦の板挟みになって苦悩する)、いずみ(桐人の婚約者)●あらすじ/万大人のもとを逃れ、小屋で一休みする桐人だったが、共に逃げてきた麗花に手足を縛られ、監禁されてしまう。彼女はなんと、普通の男を愛することができない、異常性欲の持ち主だったのだ。しかし桐人は彼女を拒み続け、隙をみて脱出する。彼女に心の病をみとめ、桐人は催眠治療を行なうが、その最中に原住民に襲われ、彼らはまたも捕われの身となってしまう(第1話)。▼モンモウ病を発病した万大人が、M大に運ばれてきた。竜ケ浦と占部は、台湾の医師団と万大人の病状について話し合うが、その中でかつて桐人が万大人のもとにい
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bb
5
占部という登場人物の内面描写がすさまじい。主人公がキリストなら、彼は何だ?手塚作品のなかで一番すきなキャラクターかも。2014/01/17
HIRO1970
4
☆☆☆2004/07/01
Dー
3
今回読んでいて改めて占部も主人公格であることがわかる描写が多くて、いずれ物語が再び交わることを期待したい。それにしても万は、なんとも言えない切ないキャラだったな…過去もちらっと描写されてたし、そこからくる医者嫌いと桐人に再会できてたら何か違ったのかな?最終巻が楽しみ。2025/05/18
007
3
凄い大移動…そしてきりひとの生命力と悪運が強すぎる。2022/04/08
辺野錠
3
モンモウ病にかかった人々の運命が過酷過ぎる。本当は医者なのに医療行為をすることすらままならないとは。占部の顔のタッチが濃くなるシーンが印象に残ったけどこれで彼が病院サイドの主人公と言うのを強調しているんだろうか。洞窟にこもって手術するのはブラックジャックを彷彿とさせたけどこっちの方が先だったのかと驚いた。2020/06/20
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