- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 青年(一般)
- > 小学館 ビッグCスペシャル
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
buchipanda3
101
真夜中のルーヴル美術館の中を駆ける白い子猫。ゆきのこと呼ばれるその子は、ルーヴルの屋根裏で他の猫たちと一緒にこっそりと暮らしていた。昼間は人が多いから下に降りてはいけないのに、彼は絵に惹かれるように出てしまう。そして彼には秘密があった…。猫たちの擬人化された世界と人間から見た世界が重なり合った不思議な読み心地の物語にすっと惹き込まれた。穏やかで、でもどこかもの憂げな感じ。その雰囲気が絵からとても伝わってくる。何かを探し求めるかのように遠くを見つめる彼。探し物は見つかるのか。仲間の個性的な猫たちも良かった。2020/07/28
吉田あや
74
松本大洋版CATSのような圧巻の世界観。幼い頃ルーヴルで消えたお姉さんを探し続ける為、夜のルーヴルを巡回する仕事をしているマルセルおじいさんと、美術館の屋根裏にこっそりと住んでいる猫たちを中心に不思議な縁と物語が絡み合っていく。絵の中に生きることができる命は年をとらない。孤独で自由な寄る辺なき魂たちが導かれる先はどこなのか。物語の奥深さと面白さだけでなく、松本大洋さんの絵でルーヴルを、パリを、全篇を通して堪能できることが幸せ。(⇒)2020/02/09
アマニョッキ
64
夜のルーヴル。猫たちのルーヴル。絵のなかに溶ける白猫。行方知れずの少女。彼女を待ち続けてルーヴルの主となってしまった弟。彼と共に少女を探しだそうとするガイドの女性。この幻想的でミステリアスな展開、本作は松本大洋というより奥様の色の方が強いような気がします。(今回は画もけっこう描いてる気がする!)私は昔から奥様(冬野さほ)も大好きだったのでもうウハウハでしかないのですが、往年の松本大洋ファンの方にはもしかすると物足りないのかな?とも思ったり。でも、わたしは大満足!とっても好きですこの作品!下巻も楽しみ。2017/11/14
tulip
53
漫画のアカデミー賞と呼ばれる「ウィル・アイズナー漫画業界賞」を受賞したという作品。真夜中のルーヴル美術館で私も絵の声を聞いてみたい。50年前に消えた少女と、白猫の秘密は何なのか。図書館の順番待ちで下巻はしばしお預け。2021/04/30
♪みどりpiyopiyo♪
53
書名と表紙の感じから、これ きっと好きなやつだ って思ってたの。読んでみたら意外なお話で、思ってた以上に素敵なの♪ この おとぎ感はとっても好き。■松本大洋さんの漫画は初めてだけど、絵は絵本で見たことがありました。小さな白猫。永遠の子供。人の足音、猫の息吹、絵の声。美術館に猫って、なんだか官能的で。■ふわふわとした心地に身を委ねて下巻へ。(初出 2016〜2017年)2019/02/23