- ホーム
- > 和書
- > コミック
- > 青年(一般)
- > 小学館 ビッグCスペシャル
出版社内容情報
諸星大二郎傑作短編集、第3弾!!
険しい山肌にロープ繋がれただけの危険な家に暮らす人々。実用的なものを蔑み、ガラクタばかりを珍重する人々…価値観の全く異なる国をあてどなく放浪する主人公は、理解を超えた奇習を持つ人々と出会っていくのだが…!?
諸星大二郎氏自らが新たに選び抜いた短編集が、巻頭と巻末に描き下ろし作品を加えて、豪華本として登場!!諸星氏の魅力が凝縮された充実の特選集全3巻を、3か月続けてお届け!!
シリーズ完結巻となる第3集は、『遠い国から』シリーズを中心に、人物の内面よりも人物を取り巻く巨大な物語に関心を集中させるという諸星氏らしい独特かつ斬新な作品を多く収録。そして巻頭にカラー、巻末にショートストーリーの”描き下ろし作品”を加えた諸星短編集の決定版!!
【編集担当からのおすすめ情報】
初めて諸星氏の作品をご覧になる方はもちろん、諸星氏の作品を長年愛読し続けてきた方にもオススメできる傑作短篇集です!!
新たに描き下ろした作品は、どれも諸星氏らしい神秘的で重厚感のある仕上がりです。諸星氏の創り出した独創的な世界へと誘う、柔らかく美しい配色で描かれたカラーの描き下ろしや、ショートストーリーながら非常に深みのある描き下ろしが収録された傑作短編集、必読です!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
19
諸星大二郎が描く彼方の国の、あるいは彼方の星の光景は、その独創的な異形、そして特異な風習によって、まさしくタイトルにある遠い世界として、読む者を圧倒する。と同時に、不思議なことなのだが、遠いはずの世界に、どことなく昔から知っているような、そんな懐かしさを感じさせもする。たぶんそれは、遠いはずの世界が、私達の日常の、すぐそばにある歪みに入り口があるからだろう。2014/01/09
阿部義彦
17
これが最後になりましたが、かえってそれが正解でした。この巻だけ、普通の漫画の文法からかなり逸脱した、着地点の定まらない様な話が多い感想です。『遠い国から』は連作短編で、明らかにこれから先の展開については、何も考えないで、その場の思いつきに任せて筆を滑らしている印象。『ユニコーン狩り』もミイラ取りがミイラになるを地で行ってて、心に残ります。そして、超ナンセンスの『鯖イバル』砂漠での生き残りのパターンで仲間割れ、騙し合い、抜け駆け、女の独り占め、ありとあらゆるサバイバルものの王道パターン網羅しての何故に鯖缶!2024/07/04
りー
15
異境の地を旅することが幼い頃からの夢だった。なのに。そのはずなのに、いつからだろう、異境に対する畏れの方が強くなったのは。今目の前に遠い国への入り口が現れたら、僕はその決定的な一歩を踏み出せるのだろうか。2014/02/23
うめ
7
遠い国からシリーズをまとめて読めた。この雰囲気が癖になるんだよなぁ。2016/06/06
5〇5
6
これぞ諸星ワールドの真骨頂ですね。特異な世界とシュールなユーモアに大満足です。特に四編と番外編とからなる「遠い国から」は傑作です。引き込まれてしまいました。この奇想な世界観は誰にも真似ができないでしょうね。2021/05/30