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出版社内容情報
南アルプスの山小屋の主・志賀は今は亡き親友の一人娘が失踪したと知る。都会の雑踏に消えた15歳の少女を追って、都会の単独行が始まる…
▼第1話/遺された言葉▼第2話/街へ▼第3話/雑踏にまぎれて▼第4話/出会う▼第5話/山の道(タオ)▼第6話/見えない影▼第7話/歪む方位▼第8話/追う▼第9話/高い壁▼第10話/ダウラギリ▼第11話/登攀計画▼第12話/登る▼第13話/山の人●登場人物/志賀岳史(南アルプスの山小屋の主人。今は亡き親友の失踪した娘・恵美を捜すため山を下りる)、坂本縒子(志賀の親友の未亡人。恵美の母親)、坂本恵美(中学三年生。失踪してしまった坂本の娘)、大原マキ(恵美の遊び仲間。失踪直前まで恵美と行動を共にしていた)、ヨシオ(渋谷の女の子の情報に詳しい男。志賀と偶然出会い、恵美の捜索に協力を申し出る)●あらすじ/南アルプスの山小屋の主・志賀は今は亡き山岳パートナー坂本の未亡人・縒子から、娘の恵美が山に来ていないかと連絡を受ける。聞けば恵美が前日から家に帰ってきていないというのだ。不安げな縒子と話したあと志賀は、山を下りて恵美を捜し出す決意をする(第1話)。●その他の登場人物/織部拓也(日本有数の巨大企業オリベグループ系列のオリベエレメント社社長。マキと恵美が接触した人物に酷似している)、岩崎(オリベエレメント社の総務部部長)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
17
1999年にビッグコミックに掲載された漫画単行本。2000年刊行。小学館。原作者は無く、谷口さんのオリジナルストーリーです。それまで山岳漫画をかなりの数こなしてきたジローさんが、趣向を少し変えて、山を登るのではなく、ビルの屋上に誘拐監禁された子供を救うために、ほぼ足場の無いビルを直登するまでを色んなエピソードを交えて、描ききった冒険作。画面から伝わる緊張感が先ず半端ではない、息を詰めて時間を忘れて没頭して、終いには堪えきれずに落涙。援助交際、街の喧騒、山男の友情、死んで行った仲間の忘れ形見。弱者の意地。2023/09/13
ぶんぶん
7
今は亡き山岳パートナーの愛娘が失踪した。南アルプスの山小屋の主・志賀は少女を探すために山を降りた。複雑な都会のなか、たった一人の15歳の少女を見つけ出せるのか。ようやく見つけだした、その状況は…そびえ立つ超高層ビル、クライマー魂が爆発する。圧倒的なスケールで贈る谷口ジローの山岳ハードボイルド。2013/10/10
saladin
3
無骨な山の男が都会に出てきたら…という発想で描かれたと勝手に想像。主人公が高倉健みたいだ。亡き親友の遺言を守って、残された娘のために粉骨砕身するとか。実は犯人は…という後半の展開はちょっとリアリティがないけれど、とんでもない場所を”登る”クライマックスは面白い。谷口ジローの画力あってこそだけれど。2024/03/28
hibimoriSitaro
3
再読。2000年2月初版。谷口ジローの山岳物(山岳物なのだ)。亡き親友のひとり娘が失踪したとの連絡を受けて南アルプスの山小屋から東京に下りてきた男が,警察の捜査に業を煮やして我流の捜索を始める。娘の母もかつての登山仲間である。まづは娘の通う中学校へ向かい,同級生から聞きだした情報を頼りに渋谷の街を縦走する。ど・どないなんのかなと頁を繰らせるストーリはさすが。あーそういうことかこれをやりたかったのねと前振りを理解してクライマックスに至る。WoWoWがドラマにしそうなクライムサスペンスだ。おみごとでした。2021/02/27
Hiroki Nishizumi
2
良かった。リアリティには欠けるが、それを補って余りあるエネルギッシュな展開に脱帽する。2015/06/25