出版社内容情報
人の命を助けるはずのメスが、怪物を産み出すことになろうとは!! 激動のヨーロッパを舞台にした、戦慄のサイコ・サスペンスいよいよ発進。
▼第1話/さらなる怪物▼第2話/混沌の怪物▼第3話/なまえのないかいぶつ▼第4話/蟻たちの饗宴▼第5話/我が目の悪魔▼第6話/母からの手紙▼第7話/心の痕跡▼第8話/目の中の地獄▼第9話/おとぎの国のカエル ●主な登場人物/天馬賢三(元の脳神経外科医。無実の罪に追われながら“ヨハン”を追う)、ヨハン・リーベルト(テンマが命を助けた双子の兄。現在はシューバルト氏の秘書を務める)、ニナ・フォルトナー(“ヨハン”の双子の妹で、兄を抹殺しようとしている)、ルンゲ警部(ドイツ連邦捜査局の警部。テンマとヨハンは同一人物だと思っている) ●あらすじ/ヨハンを撃つため、翌日シューバルト氏の蔵書寄贈セレモニーが行われるフリードリッヒ・エマヌエル校の図書館に忍び込んだテンマ。一方ライヒワンは、テンマを殺人犯にしないために、“ヨハン”の真実を伝えにシューバルトの屋敷へと赴く…(第1話)。▼翌日、図書館にはぞくぞくと人が集まってきた。彼の一挙手一投足がヨーロッパ経済に影響を及ぼすといわれているシューバルトが現れるとあって、欧米各国や日本の企業、大使館関係者、財政界のVIPも少なくない…。シューバルトが息子・カールとともに図書館に到着
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
156
一気に話が急展開しヨハンを追う人たちが集まって今後の展開にワクワクしてきた。2016/03/21
Y2K☮
33
折り返し&分岐点。ヨハンの気が変わらなければ物語はここで終わっていた。己の直観を妄信する余り、ヨハンに操られていると気づかないルンゲ警部。滑稽だ。これなら意図的に長いものに巻かれたり強いものに面従腹背している方がまだいい。森博嗣がよく云っているけど、妙な拘りを持っていると発想と行動が縛られてしまうのだ。テンマもその点は同様。ヨハンを殺すのが使命という思い込みに囚われている。ロベルトの放った一言こそ真実。ヨハンよりも彼に触発されて己を見失う連中の方がよほど怪物だ。ヒットラーとナチスもこんな関係だったのか? 2017/11/13
眠る山猫屋
20
再読。ヨハンに肉薄するテンマとニナだったが、ふたりの銃弾はヨハンには届かなかった。そして、物語は双子の出生へ。ここでようやく、カールがテンマに追いついた。2016/06/22
十六夜(いざよい)
16
シューバルトと共にセレモニー現れたヨハン。ついにヨハンを射程距離内にとらえたテンマだったが、手の震えが止まらず引き金を引くことができない。またヨハンが気を失ったという絵本を見せられたニナは、“三匹のカエル”という謎の言葉をつぶやく…。 テンマの味方の結束が強くなり、対ヨハンで作戦を練っているというのに、相変わらずテンマを犯人扱いするルンゲ。ヨハンはどこへ消えてしまったのか?ニナたちの母親がプラハで生きている⁈2016/07/15
こゆ
16
主な登場人物が図書館に集結。ハラハラしたー。絵本はゾッとしたけど、なぜあれを見てヨハンが卒倒したのかはいまいち理解できなかった。これからわかるのかな?前途多難だけど、バラバラに行動していた仲間がひとつになって心強い。ここのところ、ルンゲ警部はむしろ頭悪いと思ってたけど、嫌と言うほど証拠をつきつけられて、やっと理解できたようで良かった。ディーターがとにかく可愛い9巻。2015/07/19
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- 和書
- 家族の標本 角川文庫