出版社内容情報
「究極のメニユー」作りに挑む、東西新聞社文化部の、山岡士郎と栗田ゆう子。「食」ブームを巻き起こした大人気作!!
▼第1話/ヤガラの心(ヤガラの椀)▼第2話/韓国と日本・前編、後編(太刀魚の刺身韓国風、テッチャンナベ、コプチャン・クッ)▼第3話/アケビの感性(フォワグラのパテ、アケビの揚げ物)▼第4話/まり子の晩餐会・前編、中編、後編(ドネル・ケバブ、アダナ・ケバブ、シシ・ケバブ、ヤシの実の刺身、寄せとろろの椀、粟麸、豚の脂肉(本葛)と白菜とセロリの細切りの炒めもの)▼第5話/料理人と評論家・前編、後編(マグロの刺身、タコの刺身) ●登場人物/山岡士郎(東西新聞文化部員・膨大な食の知識を持つ。東西新聞の壮大な企画「究極のメニュー」の作成を担当)、栗田ゆう子(東西新聞文化部員・夫の山岡とともに「究極のメニュー」を担当する)、海原雄山(名だたる陶芸家にして、食の探求者。「美食倶楽部」主宰。山岡の実父)●あらすじ/山岡夫妻が訪れた大磯の小料理屋は、以前社内の人々から借金をしたまま姿を消していた山岡の元先輩・利島の店だった。今は心を入れ替えて真面目に働き、借金も全額返すと言う利島だが、社の人々の怒りはそんなことでは収まらない。そこで考えた山岡は…(第1話)。▼小料理屋「はる」の女将の娘・季子が結婚するという。しかし、はるの婚約者
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めしいらず
43
宗教に根ざした食文化の差異。彼らが一堂に会した時、禁忌の食材を使わずに料理でもてなすのは難しい。その制約を枷と捉えてしまったら、その先には何も生まれない。むしろ制約があるからこそ、人は頭を使い、創造力を発揮する。その先で皆の満足が得られるだろう。「まり子の晩餐会」 エエカッコしいが嵌り易いおとし穴。高価な料理だから、評価が高い店だから美味しがるのか。安価な店の料理を旨がるのは外道なのか。己の基準に筋が通っていれば、周囲の雑音にも心はブレない。知恵を絞った安くて旨い店には人の笑顔が広がる。「料理人と評論家」2015/08/11
再び読書
24
ヤガラやアケビ、まだまだ食べれていない食材は多い。唐辛子が仏教や文化と違って、日本から韓国に伝わった食分化というのが面白い。また、原産地の中南米よりも寒冷地の朝鮮半島で栽培した方が辛さがマイルドになるのも興味深い。仏教の食を司る精進料理が、世界融和の武器となる歴史や技術の粋である事も面白い、ぜひ政治家に利用してもらって日本の弱点の外交の場で利用して欲しい。最後のおもてなしの心の中心にある馳走(その人のために走り回る心)の意味を深く考えるエピソードであった。2021/01/16
不自他
13
冒頭回の悪質詐欺男をなぜ最後に許すのか。作者はなぜこんな話を作ったのか。/「韓国と日本」は鵜呑みにする気になれない。/東西新聞社・二都銀行の接待も兼ねて二木さんの退職記念晩餐会が大々的に執り行われる。山岡さんが「宗教上の食のタブー」を知らないはずないのに……。話作りの為に山岡さんを無理に劣化させたようで悲しい。/巻末回を読んで鍋対決(31巻)を思い出した。あの時の究極側の指針を「安くて最上の味の堂々とした料理」をもって理想的に提示出来ている。
Riopapa
11
韓国ネタが出ると一気に冷める。大原社主も二木会長もひどい。料理ネタだけでいってほしい。若い頃は面白くて、知識も得られると思い読んでたけど、ちょっとね。2018/01/07
シーナ@食べ物漫画好き
8
55冊目 ヤガラの刺身。韓国と日本、太刀魚の韓国風刺身!チシャとかエゴマの葉で巻くのは美味しそう。尾沢さんの意見わからなくは無いなぁ、しかし味覚の点で言えば韓国と中国の味が合わない訳が無い同じアジア人の好み! 禁忌対応の食事、ココナツの実とイカ刺しはなるほどのアイデア、粟麸の肉もどき、葛で作った豚の脂身。洗濯機で洗うタコ。2017/12/14