出版社内容情報
『F』の六田登が科学文明と人間の関わりを描く、注目の意欲作!! 明治17年、富士山麓。霊明寺の予言者・お仙は、水晶玉の中に比類なき魔物の姿を見た! しかし、その水晶玉は魔物を我がものとせんと目論む道士・権助の手に落ちてしまう。一方、お仙の弟子の五郎は、その魔物の正体を明らかにしようと欲望渦巻く明治の横浜へ旅立つ。
▼第1話/車中にて▼第2話/360度▼第3話/生と死の狭間▼第4話/特別任務▼第5話/発火点▼第6話/眺望▼第7話/刺客の夜▼第8話/水を歩く▼第9話/大陸へ▼第10話/馬頭風雲▼第11話/異形の地●登場人物/霞五郎(富士山麓霊明寺の道士。比類なき魔物の正体を追い求める)、権助(魔物を求める悪の道士。お仙から水晶玉を奪う)、大村信(権介に魂を売り、術を使いこなす。)、ジャン・リュック・ゴダール(人肉を喰って200年以上も生き続けている男)●あらすじ/あれから5年、霞五郎はすっかり落ちぶれてしまった。彼は人間社会に埋もれて生きることが”比類なき魔物”を見つける方法だと思い、それを実践する。しかし当初の目的を忘れて、今では詐欺師のような生活を送っていた。そんな彼の目の前に、首を切り落とした傷のある大男が現れる(第1話)▼その男の名は、なんと西郷隆盛。すでに死んでいるはずの彼を何者かが生き返らせたのだ。町中にいては目立ってしまう西郷を連れ帰った五郎は、彼の人間の大きさに感服するのだった。(第2話)●本巻の特徴/五郎は夢の中で「崑崙へ来るのよ、タキ」と呼びかけられる。五郎はその声に従い、中国へ渡るのだった。●その他の登場キャラ