出版社内容情報
奴は無口で頑固、いわゆる“男”だった。そして俺はといえば…!? 青春の移ろう心を筆に高く描いた表題作他、珠玉短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
地下鉄パミュ
7
秀逸な短編集でした。京都三年坂に纏わる伝記をホラー仕立てにした『三年坂の蝶』、洋物映画の雰囲気を日本仕立てにしたSF漫画『WHO』の2本はチャンピオンの読み切りだったので思い入れが強い。少年誌に掲載されたのが驚きの内容でクオリティも高い。是非とも読み継がれて欲しい作品。『床屋のトモちゃん』何故か好き。『貴美』思春期の女の子の気持ちを描いているので、男には感覚的に分からなった。2本の大人な読み切りを経て、表題作『胡桃』で青年誌スピリッツに移籍する遍歴が良く分かる興味深い短編集になっていると思います。2022/06/13