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出版社内容情報
昔の記憶を持ったまま同じ時代に生まれ変わった主人公が、その記憶を生かして新たな人生を歩んでいく。ファンタスティックで心温まるハートフルな物語で、森田芳光監督で映画化された。
●登場人物/納戸理人(主人公、かつて大ヒット漫画を生み出したが今はしがないコミック作家)、沢井登(納戸さんの青春時代からの友人)、矢吾団平(納戸さんのアシスタントを経て、今売れっ子のコミック作家)、カオリ(納戸さんの奥さんでかつての仲間)、小金井英光(納戸さんの青春時代の仲間)、東山岩夫(納戸さんの青春時代の仲間)、水谷さん(納戸さんの憧れの女性)●あらすじ/かつては一世を風靡したコミック作家・納戸理人は、意気込んで開始した連載が、3話終わったところで打ち切りの連絡を受けていた。今ではヒット作にも恵まれず、ヒマを持て余す毎日。そんなある日、出版社主催のゴルフコンペが行われ、仲間たちと共にプレーを楽しんでいたが、あるホールで彼はホール・イン・ワンを達成。喜びと興奮のあまり、心臓麻痺でこの世を去ってしまうのだった。気が付くと、20年前に自分が住んでいた4畳半のアパート。彼は昔の記憶がありながら、自分が20代だった時代に生まれ変わっていたのだ。やがて漫画家として大ヒット作を放ち、生活も安定するが、その後はまたしても生まれ変わる前のヒマを持て余す生活になっていた。納戸は再び生まれ変わるため、日記を読み返し“過去”を必死に
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
74
かなり久しぶりの再読。初めて読んだときは、ケン・グリムウッドの「リプレイ」に似てると思ったのが、懐かしい。最近はタイムループを扱った作品が増えてきたし、今では珍しいものではない。とはいえ、藤子F先生の時間テーマの描き方はベテランの芸で、現在読んでも古びていない。漫画家が過去に戻って青春をやり直す話なので、自伝的な要素を感じる。F先生でも漫画家人生に鬱屈や後悔があったんだなあ。作品全体にノスタルジックで切ない雰囲気があって、良い。運命の神に抗って、最後は最悪からの一発逆転ホームラン。読んでスッキリ、面白い。2021/04/03
kei-zu
12
主人公が漫画家であるばかりでなく、若い頃に住むアパートがどうみてもトキワ荘だったり、作者の個人的な思い入れも少なくないであろうと思う。 であれば、ブームを作りながらも、その後の創作に苦労する様子も身近なものであったに違いない。 絵のモデルになってくれた女性とのロマンス含みでノスタルジックに物語が展開するかと思いきや、まさかの筋運び。 うーん、さすがです。2021/01/12
kochi
7
あれっ?見たはずの映画のストーリーが思い出せない… 「過去の思い出」だから:b2011/02/26
さとさとし
4
20年ぶりくらいに再読。売れなくなった老年の漫画家が主人公。ゴルフ中にショック死して、気付いたら数十年前の若い頃に戻っていたというリプレイタイプの時間ループ型SF。単純に作品として面白いが、老年のFがこれを書いたことにアレコレ意味を考えてしまう。ドラえもんなどのヒットによりつけられた子供漫画家という立場に納得がいってなかったんじゃないかなど。2019/08/17
千利休
3
完全なるバタフライ・エフェクトもの。漫画にも無限の可能性があることを知らせてくれる。面白すぎる大傑作。森田の映画のほうはイマイチらしい。2021/03/15