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出版社内容情報
自分が一体何者なのか、何をしたいのかなんてわからない…。だから、私は考える…。大学を卒業後、ぶらぶらと毎日を過ごす瞳子(とうこ)のささやかな日常を、実力派作家・吉野朔実が優しい視点で描いた読み切り作品。
▼第1話/俄か雨▼第2話/お葬式▼第3話/アイドル▼第4話/ドッペルゲンガー▼第5話/ガールフレンド▼第6話/ボーイフレンド●主な登場人物/篠田瞳子(しのだとうこ。大学を卒業後、就職もせず家でぶらぶらしている)、森澤(瞳子の高校の同級生。大学院で心理学を専攻しているクールなヤツ)、天王寺(瞳子の高校の同級生)●あらすじ/大学を卒業後、就職もせず、家でだらだらと過ごしている瞳子は、絵に描いたように平凡な専業主婦の母親と、どうもそりが合わない。今朝も食事中にささいなことから口げんかをしてしまう。浮かない気分で自分の部屋へ戻ると、近所に住む高校時代の友人・森澤から家に遊びに来るよう誘いの電話が。森澤の母親は瞳子のお気に入りだ。なぜなら、彼女は洗練されていて、自分の母親と違い、俗っぽさのかけらもなかったから…(第1話)。●本巻の特徴/実力派作家・吉野朔実の、スピリッツでは初めての作品。 自分、家族、友達…身近のいろいろな問題に悩む、若い女性の気持ちがリアルに描かれている。●その他の登場人物/篠田家の面々(根本的にポジティブ(というか、鈍感?)な母、あたりはソフトだが、妙に頑固者の父、いちいちものをはっきりと言いすぎる
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gelatin
11
★★★★★ 吉野朔実復習強化月間。やっぱりこの表紙と装丁ですよ。数ある吉野朔実本の中でも、デザイン質感共にこれが最高峰だと思う。内容ももちろん。内省的な主人公と、抗いがたい思春期の息苦しさ、美しいロールモデル、個性的なライバル。それから概念としての死。吉野朔実のエッセンス全て詰まっている。絵のバランスもこの頃のものが好きだ。気持ちと懐に余裕のある方はぜひ、文庫でなくこの単行本を。2017/01/02
還暦院erk
10
蔵書再読。美しい装丁に丁寧な絵仕事。pp17-18、瞳子の母親が、「いつも自分は後回し」的生き方をしているうちに小さく卑俗になっちゃった、という感じで痛々しく切ない。それに気付いているらしい瞳子が妙に尊大なのもちょっとどうかと思ってしまった。高等遊民女子?pp188-189の妄想シーンは自分勝手の極みだが、つい共感してしまうわたしも相当のプー体質なのか()。でもこんな娘が家にいたらやだ。追ん出す。2015/04/04
;
6
冒頭で主人公が『夜になっても遊びつづけろ』を読んでいて、吉野朔実と金井美恵子両方好きなわたしは歓喜。同じ80年代サブカルチャーモラトリアムマンガでも岡崎京子とはなんか違う。たぶん岡崎京子のマンガの女の子はキングクリムゾンのライブ行かないもんね。で、吉野朔実の描く女の子はロンドンナイトには行かない。まあ要は吉野朔実は岡崎京子じゃないってだけだ(そりゃそうだ)。とにかくこういうだらだらしてる若者を描いた作品は好き。装丁もきれいで良い。2017/04/21
ふじ
6
瞳子の理想の生活に共感してしまう。装幀が凝っていてすてき。2009/12/27
つれづれ
6
家族、そして自分自身という存在に対する、もやもやとした気持ち。自信のなさ。先の見えなさ。その焦りや心細さの断片が描かれる。「年齢を重ねると少しずつ人生の謎は解けてきますが、だからといって不安が無くなるわけではないし、情緒が安定するわけでもありません」という作者(当時42歳)の言葉に、安心した。2009/10/06
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