出版社内容情報
松本大洋、初のオールカラー長編作!!
フランス人カラーリスト、イザベル・メルレ氏によって彩られた、絵画の中の世界。永遠の子猫ゆきのこ、絵の中へ消えた少女アリエッタが奏でる、哀しみのワルツ!!
【あらすじ】
ルーヴルの夜警マルセルにはアリエッタという姉がいた。絵の声が聞こえるという彼女は、ある日、姿を消す。姉は絵の中に入ったと弟は言ったが誰も信じず、長い月日が流れた…
【編集担当からのおすすめ情報】
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(応募要項は帯の折り返しをご覧ください。※締切2018年6月25日)
松本 大洋[マツモト タイヨウ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ベル@bell-zou
29
永遠を手に入れるには死を選ぶしかないのだろうか。永遠という言葉の響きに幸せを思うけれども皆がそうとは限らない。ゆきのこはただ、アリエッタの呼ぶ声にひかれそこがどんなところか知りたかった。そして帰ってきた。永遠ではないけれど冒険と好奇に満ちたこの世界へ。ノコギリが守ったもの。ネコたちの屋根裏。それを脅かす存在ゆきのこもまた彷徨っていると知り。飼い犬になど壊されてたまるか。仰向いた目に映る星空にふふふと笑う切なさ。松本大洋の眼差しはこの作品でも行き場のない者たちへ向けられる。白と黒、ゆきのことノコギリ。↓2022/04/03
飴
4
下巻は“絵入り”のときの表現が出てくるのですが、コマの構成がみごとでした。読んでいて気持ちがふわふわとしてきて、心の奥が熱くなるような不思議な感覚になりました。はてしない物語の終わりごろを読んでいて同じような不思議な感覚になったのを思い出しました。非現実的なようだけど、最後に新しい小さなねこたちが生まれていて、そういう普通のいとなみにホッとしました。ああ、物語の終わりに読み手のわたしも現実に帰ってこれて新しいねこの命を嬉しいと思えたな。といういい読了感でした。 2021/07/22
yuna☆
3
机の上にたっぷりと広げて、時折眠気が襲ってきては眠ったり起きたりしながら読んだ。この大きく贅沢で秘密めいた本は、家で読むのもいいだろうけども、でもこの大きくゆったりとした、だけど本棚に囲まれてどこか隠れ家感もある図書館の空間のなかで読むのがよく似合うなと思った。2025/06/08
okia
1
絵と色彩が美しい。 不思議で切ないお話2022/02/08
起死回生の一冊を求めて
0
永遠を放棄した白猫。永遠を選んだアリエッタ。確実に死が訪れるほうが幸せそうに見える。やっぱりいくら平和でも同じところに永遠といるのはね、、、。結局現実に戻ろうと決めた白猫はエラい。2023/09/13
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