フラワーズコミックス シリーズここではない★どこか １ 山へ行く

萩尾望都

小学館（2007/06発売）

• サイズ コミック判／ページ数 191p／高さ 18cm
• 商品コード 9784091670274
• NDC分類 726.1
• Cコード C9979

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[新地学@児童書病発動中]

「ここではない、どこか」をモチーフにした連作短編。つながりを持った話もあるが、独立して読めるものもある。｢メッセージ｣、｢くろいひつじ」、｢柳の木｣が私のベスト3。「メッセージ」は読み手の心にナイフのように突き刺さる内容で、異様な感動をよぶ。黒装束の謎めいた美しい青年の言葉は、何を意味しているのだろうか。「くろいひつじ」は人の心の狂気が噴出してくる一瞬をとらえた短編。「柳の木」は静謐な雰囲気の漂う作品で、ラストで圧倒的な感動が押し寄せてくる。柳の下にたたずむ美しい女性の優しい眼差しが印象的だった。

2015/07/10

[neimu]

変な話、中年以降の人間が読んでじわーと来るようなエピソードが多い気がする。リアルタイムで読んできたファンもみんないい年だしねえ、実際。

[こぽぞう☆]

微妙に現実からずれたもう一つの世界。ぼんやりとそんなテーマが浮かぶ短編集でした。「ビブラート」が1番面白かったかな。

2016/11/20

[うさ丸]

☆☆☆10年ぶりの再読。 10編の短編。 「宇宙船運転免許証」「柳の木」は10年前と同じく切なさを残す作品。 又、10年後に読もうかな…

2017/10/05

[ぐっち]

再読。つながってるのかつながってないのか、不思議な雰囲気の短編集。山へ行こうとする作家、宇宙船の運転免許証、黒髪の謎の男、羽根が生えてる父娘、そして柳の下に立つ女性…。うるっとしたり、怖くなったり、切なかったり、さすがの引き出しの多さ。

2015/07/04