感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんぶん
11
【再読】また手に取ってしまった、これは面白い。 飼い犬の渡、のらいぬの無用ノ介、交わる事の無い二人が御家の権力闘争に巻き込まれる。 兄弟の確執に親も子も無い無用ノ介がどう考えるのか、「さむらい渡とのらいぬ無用ノ介」 ひょんなことから子供と道連れになった無用ノ介、母を探して尋ねる旅に現れるのは道中師と鳥追い女、御用聞きに、小料理屋の女、果たしてどんに結末が・・・「無用ノ介の子守唄が」親子の情に鋭く挑んだ一篇。 その他2編を収録。 2019/02/20
ぶんぶん
10
【再再読】暇に飽かせて本棚から2巻目を取り出す。 れっきとした武士の渡徹馬と野良犬・無用ノ介、交わる事のない人間通しがほんの一瞬の歯車が狂ったため相対するはめに。 藩の秘密が公にされる時、うごめく悪の手が。 無用ノ介に明日は有るのか、渡の武士としての矜持は。 やむを得ず切り結ぶ剣と剣、その結末は・・・子連れの無用ノ介の心情を通して、母と子を通して母親の有り方を鋭く描く「無用ノ介の子守歌が・・・」併録。 無用ノ介は賞金稼ぎなのにこんなに感情移入していて務まるのか心配になる驚きの浪花節です。2020/04/10
ぶんぶん
8
【再々読】「虎穴に入った無用ノ介」に続いて読む(観る?)表題は「さむらい渡とのらいぬ無用ノ介」だが、併録の「無用ノ介の子守唄が」が泣かせる。 ひょんなことから子連れで旅をする事になった無用ノ介、愛着も湧くが足で纏いの事も、何とか母親を探そうとするが。 そこに現れる「道中師」の面々、いわく因縁がありそうだが・・・母を知らぬ無用ノ介が母とは何かを問い詰める、珠玉の一篇。 非情の中に人情が透けて見える秀作である。 続けて、「牙・・・」に移ろう。2021/03/30
ぶんぶん
7
続いて自選の第二集。 「さむらい渡とのらいぬ無用ノ介」が良い。 武士社会に生きる渡と賞金稼ぎの無用ノ介、おのずと生き方が違う。 しかし、義理人情の世界は同じであろう。 弟を斬って来た渡の動揺が紙一重の差で無用ノ介の命を救う。 親兄弟の居ない無用ノ介の胸に去来するものは・・・2017/07/28
ぶんぶん
6
「さむらい渡とのらいぬ無用ノ介」 1巻と一緒に古本屋で買って来た。 中の一編が母と言う心情に無用ノ介らしく解釈されて泣かせる。 マンガで泣くか(笑) 実の母と育ての母、実の母が注ぐ子への愛情、守り抜く意気地、母を知らない無用ノ介の胸裏に浮かぶものは・・・「無用ノ介の唄が」子供を守って戦う無用ノ介が何とも人情味がある。 これって、賞金稼ぎの話だよな(笑)おセンチ劇画の面目躍如! でも無用ノ介は何と見ても面白い!2017/04/18