出版社内容情報
向田邦子のすべてを美しいビジュアルで紹介
作家・向田邦子さんが亡くなってから2011年8月22日で30年になります。当時、51歳だった向田さんは、テレビの人気脚本家から直木賞作家となり、さらなる飛躍を期待されていたところでした。おいしいものと旅が好きで、猫と骨董がかかせない、暮らしの達人だった向田さん。その等身大の姿を一番近くから見ていた妹の向田和子さんが、書き尽くします。ファッションのこと、器のこと、そして日々の暮らしのこと。向田邦子の知られざる姿を、秘蔵の写真と和子さんに残された思い出の品々とともに紹介します。
【編集担当からのおすすめ情報】
向田邦子さんはふつうの暮らしを愉しむ天才です。不思議なことに、何気なく見える日常が、邦子さんの手にかかると、きらきらと輝く宝石のようなものになります。本書では、その”向田マジック”を妹の和子さんがひとつひとつ明らかにしていきます。「チン・トン・シャン料理法」、「おくれたドレミ」、「勝負服のいろは」etc.etc.…。タイトルだけ見ると???なエッセイを美しいビジュアルとともにお楽しみください。
向田 和子[ムコウダ カズコ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
18
凛とした人。シナリオや小説、そしてエッセイを読んで、それらを書いた向田邦子という女性を想像したときに出てくる言葉。彼女のライフスタイルを紹介したこのMOOKを読んでなお、その印象は変わらない。上質な服を着こなしながらも、若い頃は黒い服ばかり着ていたので「黒ちゃん」とあだ名されていた。高価な器を収集しつつ、そこに盛るのはタケノコの煮物といった家庭料理。そんな相反も、彼女の中では矛盾がない。そのしなやかなこだわりは、そのまんま、彼女の書くシナリオや小説に反映している。凜とした、美しい人だった。2013/06/22
みどり
15
アマゾンでの評価が異様に高くて購入。届いてびっくりした、かなりの大判なのね。どおりでポストに入らない。向田邦子のおしゃれの流儀・暮らしの楽しみも読んだけれど、初めて見る写真が圧倒的に多い。恋人であるカメラマンが撮ったものかしらと思われる素っぽい表情も魅力的だ。端正な顔立ちだけれど生き様が顔に刻まれているようで同性ながらうっとりしてしまう。この人の生き方を真似できるかと言えば難しい(そもそも新奇性が低い)。無理して向田邦子的、長女的ライフスタイルを追求するのではなくわたしはわたしで芯を持って生きるのだ。2020/01/13
niki
2
2011年発刊。直近十年以前に発刊された向田邦子の本は殆ど読んだと思うが、この本は初めてであった。 読んで良かった。手作りの洋服・帽子、コート、パンプス、スニーカー、カバン、香水、鉛筆、器、眼鏡、財布、指輪、ネックレス、カメラ、鍋。向田邦子の所持品の写真がおしゃれに豊富に掲載されている。鹿児島の向田邦子の資料館に行ってみたいと思ったこともあったが、この本でかなりの情報を得ることができた。向田邦子の実像に迫ることができる。 「和樂ムック」とのことだが、このシリーズかなりいいのではないだろうか。2022/10/09
ぱリ
2
没後40年、青山スパイラルで「いま、風が吹いている」やNHK「アナザーストーリーズ」を見て、改めて向田邦子さんに魅了されている。妹の和子さんによるエピソードや、邦子さんが愛したモノを余すところなく伝える本著も、とても満足度が高い。黒い椅子とカラフルな座ぶとんが特にスキ。2021/02/06
チエコ
2
向田邦子の香水のエピソード好きだな。2019/03/04
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