出版社内容情報
『日本国憲法』、まず読んでから考えよう
1982年、大きな活字と29葉の写真とともに、日本国憲法(昭和22年5月3日施行)の原典を、「読みやすく楽しく手に取れるように」と企画・発行され、これまで37刷92万部のベストセラー&ロングセラーの単行本『日本国憲法』を、軽装版にして、求めやすい価格で刊行する企画。
現行憲法制定から66年、私たちが拠り所としてきた「日本国憲法」を改正しようということが、この夏の参議院議員選挙の争点となりつつある。まずは96条の改正条項を改正し、そののち自主憲法を制定しようという動きである。戦争の放棄を明記した「日本国憲法」は世界に誇る平和憲法として知られてきた。その誇るべき条文も含めて、所与の憲法は、現在の世界状況にそぐわないという。国家権力を規定し、基本的人権を保障した現行憲法を、ここで変えるのか変えないのか。これはとりもなおさず日本という国の存在そのものが問われているのである。日本のこれからを考えるのに、まず「憲法」にはなにが記されているか読んでみてから考えることが肝心なのでは。読んで、考えて、また読んでみる。一家に一冊、必備の『日本国憲法』、まずは軽やかなデザインの本を手に取ってみてください。
小学館[ショウガクカン]
著・文・その他
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
107
大学の憲法の授業以来まともに読んでみた。写真が少し古く感じたがじっくり読めた。個人的には当時敗戦国という政治状態で第一章を護れたことが画期的だと思った。これをもって終戦の条件であった国体護持が達成出来たと一安心していた為政者が多かったと思う。前文と第二章以降はかなり連合国の指示があるように思うが何はともあれ日本国がこれからも続くということに多くの国民が安心し、この憲法を支持した人が多かったのだと思った。2013/12/01
月讀命
57
憲法9条改正、96条改正など憲法改正に躍起になっている人がいる。日本国憲法をもう一度読み直してみる。1982年(30年以上前)に発売された初版本を再読。沢山の写真と大きな文字で老眼の目にも優しい。「前文」日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて・・・・・再び戦争が起こる事のないやうに・・・・「ないやうに」は「ないように」ではないのか。思ふ。信ずる。誓ふ。従ふ。負ふ。行ふ。・・・・古文を読んでいる様で、現代仮名遣いに改めるべきなのではと思う。憲法の内容を問う前に、この辺から手を付けるべきだ。2014/10/01
山口透析鉄
26
これ、評判になっていた頃にオリジナルの単行本を購入しました。 日本国憲法の全条文に辞書からの注釈をつけ、あとは写真を載せただけのシンプルな本が大ベストセラーになったのは企画の勝利でしょうか。 ある方(写真家でもある)が、この本に載せる写真は終戦直後の貧しい日本の方が合っていたかも、と書かれていたのも分かります。残念ながら、読売試案や西部試案、ましてや自民党の試案には、こういう本の良さはないです。
明智紫苑
14
小学校時代、教室で読んだ本の復刻版。税抜価格500円とはお買い得ですぜ。それはさておき、この憲法を「みっともない」呼ばわりするアホ政治家はクソ喰らえだと思うよ。現に、この憲法の恩恵を受けている国民がいるのだからね。2016/06/13
はや
13
とりわけこの格調高い、日本国憲法の前文は年に1回は読みたい。改めて私は、"日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意した。"という文の主語に自分も取り込まれていることにたじろぎながらもこれを誇りとして、この憲法の精神を享受し体現する者でありたいと願う。思うに、"崇高な理想を深く自覚する"人はどれだけいるのだろうか。2017/05/07
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