感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
トラシショウ。
24
「・・・酷い!!!何て残酷なっ・・・!!そんな生殺しみたいな真似をして面白いのっ!!?」「・・・面白いね。お前達人間は面白くないのか?」。バランの死の哀しみが癒える間も無く、ダイ達の前に姿を現す大魔王バーン。何もかもが次元の違い過ぎるその圧倒的な力が戦士達を絶望させる。無敵かに思われたダイの剣が折れ、ダイでさえも力尽きる絶体絶命の窮地に現れたのは・・・。原典がゲーム原作である事を活かした、ヤケにメタな発言と行動が目立つバーンだけど、これに一矢報いる「彼」が最後をかっさらっていったな(以下コメ欄に余談)。2021/03/19
nishiyan
18
ダイを守り壮絶な最期を遂げたバラン。その悲しみを乗り越えたダイたちの前にキルバーン、ミストバーンを従えて大魔王バーンが姿を現す本巻。バーンの圧倒的な強さの前に打ちひしがれる仲間を鼓舞するダイが勇者らしくて良い。そんな彼でも倒せないところに、現われるハドラー。かつて部下の下克上を恐れていた彼が見せた気迫と親衛騎団への信頼が、ハドラーをその存在感と成長から主人公に押し上げている。バーンとの戦いに水を差すのが、あの人というのが面白い。小物界の大物らしくて好きですね。次巻が楽しみです。2021/03/12
のれん
8
大魔王バーンの名言集満載。バーンが老人のイメージが強いのはやはりこの戦闘が印象的だからだろう。 この理不尽ともいえる強さに対する各リアクションが好きだ。ポップの人間らしさに共感してしまうし、ダイの呆然に同意してしまう。 だからあの男の強さに惚れ惚れしてしまうのだ。バーンが満身創痍といえど、条件は同じ。己の報われなさを自身で克服しようと戦う姿は現部下も元部下も惚れるというもの。 ちゃんと元上司たるバーンには敬称を使っているあたり、中間管理職ポイントも高いこと請け合いだ(笑)2021/03/07
歩月るな
8
もう滅茶苦茶、と言うか、当人が漏らす様にプレイヤーキャラが昏倒させられてばかりなのでゲームだったらお話が成り立たない……いや、ムービーシーン多めの作品が後を継いでいるのか。どうにもならない所からの、実は何とかなりそう、と言う希望をチラつかせてからの、完膚なきまでに沈め堕とす、バランス感覚が滅茶苦茶すぎる。と言うわけでこんな状況となってしまっても、まだ10冊ある。バーン様も知らない事がたくさんあるようだし、予想外の事がたくさん起こった。ミストはハドラーにまた会えて嬉しかったりするんだろうか。どうなのかしら。2021/03/04
うさみP
6
『知らなかったのか?大魔王からは逃げられない・・・!!!』世界で一番有名な火の粉。ゲームだったら次へ進むための単なる『負けイベ』だけど、物語だとそうはいかない。単なる世界征服・消滅の悪役でなく、そこに『人間だけのもの』とかってに思い込んでいた太陽を奪うという、正当な大義名分を付けてしまうとはね。バーンにとってはチェスの一興であり戯れなのだが、どんどんと番狂わせ(大魔王の言葉では反則)が登場して、戦いはチェスの番外へと。2021/03/10