出版社内容情報
北海道勢初の甲子園制覇、田中将大らの輩出、前人未到の三連覇へ王手……。短期間に数多の偉業を成し遂げた駒大苫小牧元監督・香田誉士史。栄光と挫折の舞台裏を、長期に亘る丹念な取材で解き明かす。
中村 計[ナカムラケイ]
内容説明
’04北海道勢初の全国制覇、’05驚異の夏連覇、’06異例の決勝再試合…少壮の名将・香田誉士史、栄光と挫折の舞台裏。
目次
プロローグ
第1章 幼年期(一九九五‐九七年)
第2章 少年期(一九九八‐二〇〇〇年)
第3章 青年期(二〇〇一‐〇三年)
第4章 壮年期(二〇〇四‐〇五年)
幕間
第5章 田中将大(二〇〇六年)
第6章 老年期(二〇〇七‐〇八年)
エピローグ
著者等紹介
中村計[ナカムラケイ]
1973年、千葉県船橋市生まれ。同志社大学法学部卒。スポーツ新聞記者を経て独立。スポーツをはじめとするノンフィクションをメインに活躍する。『甲子園が割れた日』(新潮社)でミズノスポーツライター賞最優秀賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
220
第39回(2017年)講談社ノンフィクション賞。 駒大苫小牧を 2004-2006年2.9連覇に導いた 監督 香田誉士史を描いた本である。 北海道の高校を 夏の甲子園で初優勝に導き、 その後 田中将大を擁した 駒大苫小牧の 光と影..相次ぐ不祥事と苦闘.. あの時に そんなことがあったのかという ノンフィクションの醍醐味を味わえる本だった。2017/07/28
いつでも母さん
103
『伝説』は作ったが『伝統』までは築けなかった。この言葉に集約されていると感じた。初優勝の時の興奮は今も覚えている。TVからでも甲子園全体が駒苫を応援しているのが伝わり、3連覇がかかった決勝戦は甲子園が早実に味方したのも感じた(早実が夏、初優勝だったことが不思議ではあるが)その裏で名門校にはない苦悩があったことは想像に易くない。球児も、学校も、そして香田監督にもだ。『夏の甲子園』を特別なものとして崇める何かが善と悪とが存在していることをこの本は伝えている。野球関係者だけでなく高校野球好きにも読んで欲しいな。2016/10/24
s-kozy
79
駒大苫小牧、高校野球史に確たる足跡を残している。2004年に夏の甲子園を制し、北海道(だけではなくかつて圧倒的に不利とされていた雪国)勢として初の優勝校となった。率いていた監督は香田誉士史。香田はそこから翌年も優勝、翌々年は準優勝とチームを導く。この奇跡は道民からは「2.9連覇」と称えられた。本書は香田の1995年の監督就任から2008年までの奮闘ぶり、栄光を掴み、それに翻弄される日々を詳細に描く。「何かを得たということは、その等分何かを喪失したということ」という描写がズシリと重い。力作ノンフィクション。2018/12/04
きみたけ
75
427頁読み終えましたが時間かかりましたね😅著者は元スポーツ新聞記者でノンフィクションライターの中村計氏。「雪国の高校は甲子園で勝てない」との常識を破り、2004年から連覇に導いた駒大苫小牧の香田監督の栄光と挫折の舞台裏を、長期にわたる取材で解き明かした一冊。北海道勢初の全国制覇を果たし深紅の優勝旗を手にした04年。驚異の夏連覇を果たした05年。田中将大と斎藤佑樹の投げ合いが異例の決勝再試合となった06年。個人的には暴力沙汰や飲酒事件の真相、挫折後の監督のエピソードが読みどころで興味深かったです。2022/11/26
山田太郎
60
今博多にいるんだと思ったけど、佐賀の人なんで不思議でもないかと。ある程度変人じゃないととんでもない実績はあげられないとは思うが、ここ最近のマスコミ嫌いに拍車がかかりそうなくらいマスコミ腐ってるなと。信用してはいけない度合がますます増してきました。本とか新聞売れないのはわかるな。厚いしなんとなく読み始めたけど、予想以上に面白かった。2016/11/26