出版社内容情報
五分後に、虚しい人生。
空虚なスキマ時間に読み切れる、22の傑作ショートショート。
「『夏休み、パパが東京にミュウの配布会連れてってくれるって!』『いいな! てかポケモン青、いつ届くんだろ』。チャイムの音と共に騒がしくなる教室で、目を輝かせる友人達。小学校の話題の中心はいつもポケモンだった。僕は一人、いつも下を向いていた。ウチにはゲームボーイも、スーファミもなかった。」(窓際三等兵「本当に欲しかったものは、もう」より)
「PRだらけになったこのアカウントに生き残ってくれた88967人のフォロワー様へ。私が某恋愛番組に出演して最後の一人に選ばれてからもう五年が経ちました。今まで自撮りやポエムにいいねをつけてくれてありがとう。このアカウントは明日削除します。最後にずっと言えなかった私の正直な思いを綴ります。」(木爾チレン「88967人のフォロワー様へ」より)
「昔むかし、港区にアリとキリギリスが暮らしておりました。アリは桜蔭から東大落ち、キリギリスは広島あたりの女子高から指定校推薦で、それぞれ慶應の法学部政治学科に同期入学しました。アリは律法会でチー牛たちと真面目に学び、キリギリスはチャラサーとして有名なテニサーで楽しく遊んで暮らしていました。」(麻布競馬場「Twitter童話 アリとキリギリス」より)
【著者】(五十音順)
麻布競馬場 @63cities
霞が関バイオレット @NEOKASUMI_No1
かとうゆうか @plasticat_y
木爾チレン @1000ve
新庄耕 @shinjo_kou
外山薫 @kaoruroman
豊洲銀行 網走支店 @toyosubk88
pho @ohp_pho
窓際三等兵 @nekogal21
山下素童 @sirotodotei
内容説明
5分後に、虚しい人生。空虚なスキマ時間で読み切れる22の傑作ショートショート。
著者等紹介
麻布競馬場[アザブケイバジョウ]
慶應義塾大学卒業。著書に『この部屋から東京タワーは永遠に見えない』
霞が関バイオレット[カスミガセキバイオレット]
現役官僚。北九州生まれ、北九州育ち。東京大学法学部卒業
かとうゆうか[カトウユウカ]
マーダーミステリー作家。シナリオを担当したマーダーミステリーに「償いのベストセラー」「無秩序あるいは冒涜的な嵐」「マダミス666ポケットの宝物」などがある
木爾チレン[キナチレン]
2010年、短編「溶けたらしぼんだ。」で「第9回女による女のためのR‐18文学賞」優秀賞を受賞。『静電気と、未夜子の無意識。』でデビュー
新井耕[シンジョウコウ]
1983年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年『狭小邸宅』で第36回すばる文学賞を受賞しデビュー
外山薫[トヤマカオル]
慶應義塾大学卒業。2023年、タワーマンションに暮らす3家族を描いた『息が詰まるようなこの場所で』で小説家デビュー
豊洲銀行 網走支店[トヨスギンコウアバシリシテン]
銀行員。 2022年7月から「#陰湿金融文学」のハッシュタグで、金融機関のリアリティ溢れるショートストーリーを投稿している
Pho[フォー]
東京都生まれ。医師。研修修了後は精神科医として勤務、現在は産業医
窓際三等兵[マドギワサントウヘイ]
早稲田大学社会科学部卒、42歳中年男性という設定のTwitterアカウント
山下素童[ヤマシタシロドウ]
システムエンジニアを経て、現在は無職。風俗レポを記したブログが注目され、デリヘル嬢の紹介文を統計ソフトで解析した結果をテレビ番組「タモリ倶楽部」でプレゼンし話題になる。2018年『昼休み、またピンクサロンに走り出していた』で作家デビュー。集英社のウェブメディア「よみタイ」で、「シン・ゴールデン街物語」を連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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