出版社内容情報
「女は30歳くらいからがいいんだよ」などとしたり顔でいうおじさんに「何妥協した気になってるんだ、30歳女がそんなことで喜ぶと思うなよ」と返す、元AV女優で社会学者の鈴木涼美がまとめる男女の最前線。
内容説明
メディアで引っ張りだこの文筆家・鈴木涼美の現代男女世相論。
目次
第1章 恋愛とか結婚とか不倫とか(30歳の誕生日―すべて失う5秒前;未知なる女の持ち物事情―小さい財布みぃつけた;男にとっての妻と愛人―渡米か不倫か ほか)
第2章 社会とかフェミニズムとかハラスメントとか(セクハラ問題―いやよダメよがお好きでしょ?;間違いだらけのフェミニズム―その男、リベラルにつき;平成最後のパワハラ判定―逃げるは恥だし角が立つ ほか)
第3章 男とかおじさんとかあなたとか(おじいさんによる「おばさん」ディス―女の子はいつでもミニ年増;買春大好き日本―「シロウト」女、上から見るか下から見るか;男と女、それぞれの成功論―あの鼻を折らすのはあなた ほか)
著者等紹介
鈴木涼美[スズキスズミ]
1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を卒業、東京大学大学院学術情報学府の修士課程を修了。大学在学中に横浜や新宿のキャバクラ嬢として働き、20歳でAVデビュー。院卒業後、2009年に日本経済新聞社に入社し、都庁記者クラブ、総務省記者クラブなどに配属され、地方行政の取材などを担当したのち、2014年に退社(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かめぴ
18
これは俯瞰的レポートなんだろうか。著者プロフィール見て、か・な・り面白そうと読む。目次の副題見ていきなり吹く。「未読スルー…スマホとラインの特性を考えると2行だけ既読してスルーが正解」震えるなぁ。自分の女の成功を自分の喜びと思えない男、女はその反対…しみじみと読了。2019/11/25
おはぎ
13
ぜんぶぜんぶに共感したり賛同したりできるわけではないけれど、時に度肝を抜くほど真理を突いた文章に出会える本。副題や文章中のワードが何かのパロディになっていることも多くて、そのセンスの良さにうなる。やっぱり涼美節が好き。2023/01/18
ただの晴れ女
11
「男がそんな女で喜ぶとわかっている」けど、さぁ‥‥という日々のモヤモヤ。言葉と音楽と挿絵による絶妙な表現。総論は「自立した女性がいいよね」という男性も、自分の場合は「自分よりはものを知らない、キャリアを積んでいない」女性がいいんだろ!生理用ナプキンをインドに広めた男性ですら!とはいえ、「男女平等で」働きたいけれど、自分より、賢さと優しさと男らしさがある男性がいいのだ。結局男が、「バカな可愛い女」に惹かれるのであればその男の前でくらい、賢いふりも、武装もやめて、バカで可愛げのある自分でいてもいい気がする。2019/06/30
FuSa
11
これまでの著作を読んでいて、彼女のいる世界は私にとってファンタジーかパラレルワールドかって感じだったけど、本作の2章以降で初めて同じ世界の住人であることが確認できましたとさ。2019/06/18
ふじこ
10
男の想定するスッピンと実際のスッピンは天と地ほども違うし、聞き分けの悪い女の方が得をする世の中だし、大抵の男はマザコンだし、元彼からの何気ない連絡にやきもきするし、アラサー独身女はこんなにも生きづらい。でも今さらニッポンの男が求めるバカな女にもなりきれない。そんな女のめんどくささが全て詰まった一冊。自覚はしてたけど改めて自身のめんどくささを切って開いて並べて曝された気分。この本を読んで「こういう女の人ってかわいいじゃん!」と思ってくれる男の人がいたら本当の意味でいい男だよね!2019/09/06