内容説明
現代の「語り部」が遺した手紙、初公開。アジアへの眼差しでつなぐ師、友への愛。手紙写真付き。司馬文学の真髄。本書は司馬遼太郎が残した数多くの書簡の中から、氏のアジアについての記述の多いものを厳選して、四十通を掲載した。
目次
第1章 書簡(海音寺潮五郎あて;富士正晴あて;鈴木善幸・伊東正義あて;金達寿あて;近藤紘一あて;姜在彦あて ほか)
第2章 総論にかえて(司馬遼太郎のアジア;街道のつきるところ)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
92
司馬さんの書いた手紙を集めた1冊になっています。それぞれの手紙から人柄と良識の深さが伺えました。また、直筆のものを紹介しているのはファンとしては嬉しいところです。味のある文字があたたかみを感じさせました。意外な交友関係も知ることができるのも興味深いです。2017/05/29
ロマンチッカーnao
16
司馬さんの手紙が数十通紹介されています。その手紙全部が原本の手書きが写真で掲載されています。ファン感動ものです。司馬さんの温かさ、やさしさ、そしてもちろん知恵の深さもが表れている手紙ばかりです。しかし、司馬さんファンならわかると思いますが、司馬さんの手書きの原稿っていいんですよね。。 僕の精神安定剤的な本です。2015/09/27
椎茸どんこ
0
「この国のかたち」を読み終え、小説とは違った司馬氏の作品?を図書館で探していた。まさか司馬氏の逝去を受け、生前の彼の想いを伝えたい方たちによるものだとは読み進めるまで気が付かなかった。読書速度の遅い私が、一気に読めたのは、内容に共感できる歳になったからか。松本氏による総論のおかげで、内容を整理できたが、手紙に散りばめられた司馬氏の想いが、アジアだけでなく世界の人々に伝わることを願う。その総論中のオゴタイ・ハーンの言葉「永遠なるものとはなにか、それは人間の記憶である」が心に残る。2024/01/20
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