出版社内容情報
美大を卒業したあと、就職せずに宮崎に帰った明子。日高先生に再会し… 少女まんが家を夢みたあの頃を描くドラマチック・メモリーズ第三弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Nishiuchi130
111
3巻まで試しに買っていたのを一気に読んだ。東村アキコの自伝的マンガ。高校時代の1巻は爆笑しながら読み、大学から社会人の2巻・3巻と、作者の自堕落さが厳しく生きてこなかった自分も耳が痛く、恩師の日高先生の生き様がまぶしく、且つまっすぐで不器用な生き方が自分を省みることもあり、物語として楽しく読む。これはラブレターであり、懺悔録なのだろう。最後まで読んでから感想は持つべきかと思う。今本当に思うこととしては、なんでこのヒトはこんなハラワタをさらけ出すような苦しい真似ができるのだろうと、だけ強く思う。2017/09/28
エンブレムT
101
このシリーズは、巻を重ねるごとに深みが増してきているような気がします。自叙伝的コメディエッセイ漫画に“深み”って言葉は違和感ありまくりなのではありますが。それはたぶん、作者自らが才能として認めている“映像記憶能力の高さ”と“人間観察能力の高さ”と“画力”が、もう戻れない過去の時間軸の中から切り取るように空間をまるごと再現出来ているからなのだと思います。思い出の中の日高先生のストイックかつ真摯な部分が、その想いごと再現されてるからだと思います。東村作品はいろいろ読んでますが、私はこのシリーズが1番好きです。2014/04/30
かずー
81
大学を卒業するも就職できず宮崎に帰り、日高先生の絵画教室でバイトをすることに。その合間に応募した漫画が入賞し漫画家デビュー。苦労の人生に見えるが運がいいのか努力の結果なのか早くデビューできた方だと思う。2020/09/07
あん
72
自分の学生のころ、代わり映えしない毎日がつまらない、就職しても恋人とは離れたくない、親はうざい、変なところに就職したくない...などなど、自分勝手な考えばっかりでした。ですが、今は親におんぶに抱っこ、陰で子育てを助けてもらっています(笑)同年代の私としては、アルアル感がいっぱいでとっても面白かったです。少しだけ『ぶ~け』を読んでました。松苗あけみさん風の絵に悶絶です(笑)2015/07/20
蔦屋重三郎そっくりおじさん・寺
52
東村アキコ青春記3巻。金沢の大学の卒業を控えた東村は初心を思い出し古本屋でバイトし、漫画を読みまくる。そんな時に恩師日高先生からの電話。アキコのターニングポイントに必ず関わっている不思議。故郷宮崎に帰り先生の塾で指導するハメに。おまけに父・健一のコネで、父の会社に勤めるハメに(この2年半がのちに傑作ギャグ漫画『ひまわりっ!』に結実)。その環境から脱出する為に漫画を熱心に描き投稿を始める。面白い。しかしこの日高先生、無償の愛である。強引な人であるが(ちょっとした奇人とも言える)、そこには愛しかない。2017/07/17
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