日本国最後の帰還兵 深谷義治とその家族

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  • サイズ B6判/ページ数 444p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087815559
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0095

出版社内容情報

日本軍の敏腕スパイが体験した凄絶な戦争秘史。戦後の中国で潜伏13年。獄中に20年4ヵ月。過酷な拷問を不屈の精神で耐え抜く。本作の著者はその次男。一家の悲劇の全てを伝える執念のノンフィクション。

内容説明

第二次世界大戦時、中国戦線でスパイとして活躍した憲兵・深谷義治。敗戦後も極秘指令を受け上海に潜伏するも、中国当局によって逮捕。世界最悪といわれた上海市第一看守所で拷問、栄養失調、結核、左目失明…。時は文化大革命。一家も差別、逮捕、下放、極貧に苦しむ。不屈の精神で迫害を耐え抜き、1978年、一家で日本へ帰国。今、その次男が悲劇のすべてを伝える執念のノンフィクション。

目次

戦場
潜伏
地獄の日々
文化大革命
日中関係正常化
判決後
在上海日本総領事館設立後の日々
唐山の震災後
夜明け
帰国後の試練
真相と検証
奮闘記
五つの所感

著者等紹介

深谷敏雄[フカタニトシオ]
1948年、中国・上海生まれ。深谷義治氏の次男。1978年、一家で日本へ帰国。『日本国最後の帰還兵 深谷義治とその家族』が初めての著書になる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

92
この本はラジオ深夜便にこの著者が話をされていて読んでみようと思いました。帰還兵というとすぐに思い浮かぶのは横井さんと小野田さんですが、このような方もいたのだということがわかり読んでみて日本政府などの対応がどうにかならなかったのかということが気になりました。この著者もほとんど中国で生まれ育った、日本語もままならないのにこのような著作を書いたということ自体が奇跡に近いと感じました。戦争による犠牲者がこのような形でも存在していたというのがよくわかります。2015/08/16

ころりんぱ

44
戦中から大活躍だったスパイ兵士。終戦後も任務続行の密命を受け中国に残った深谷氏。偽装のために中国人の妻を得て、子どもをもうけ中国人になりすまし潜伏、昭和33年に逮捕され、昭和53年に特赦、日本に帰還。その間の深谷氏と家族の通ってきた茨の道は想像を絶する困難で、よくぞ生き抜いてくれましたと思う。これは遥か昔の話ではなく、私が戦争のせの字も感じずに育ってきた子どもの頃の実際の話なのだと思うと、言葉もない。帰還後も様々な苦労を重ねてきた深谷家。受けてきた苦労を話したかったんだろうなと思った。2015/05/06

おかむら

39
戦後中国で、そして帰国した日本でも! 壮絶な一家の歴史。信念の人深谷義治と支えた家族の70年。圧倒されました。そしてこの分厚い本を独学で日本語を学んだ次男の人が書き上げたというのがさらに凄い。読むのに3日間かかりましたが読んでよかった。共産圏に囚われるのってホント怖ろしい。あと文化大革命もワイルドスワンや大地の子や読んでるけど、尚わからないしホント怖い。2015/12/22

B-Beat

38
◎先の大戦時、中国大陸で特殊任務に従事した著者の父、深谷義治氏。終戦後も上官の命を受け潜伏生活。昭和33年に中国当局により逮捕、収監。昭和49年、無期懲役の判決。そして昭和53年の日中平和友好条約の締結に伴う特赦により釈放、家族と共に帰国。本著は、義治氏の獄中手記などを元に次男である敏雄氏が6年の歳月をかけて書き上げたもの。日本語に不慣れな身ながら、父の一生を書き残したいという執念というか情念が読むのを辞めさせない。最終章、帰国した家族それぞれがしっかりと我が国に根付いていることを知り、目頭が熱くなった。2015/08/27

金吾

33
○深谷義治さんについては全く存じ上げていなかったので衝撃的な内容でした。敗戦時に何故上官はこのような命令を出したのか不思議です。また、朝日新聞や軍人恩給を搾取する人等の卑劣さや国のためにボロボロになった家族への厚生省の融通のなさは中国の政治犯に対する残虐な扱いとともに深く印象に残りました。2021/08/03

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