空白の五マイル―チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む

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  • サイズ B6判/ページ数 307p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784087814705
  • NDC分類 292.29
  • Cコード C0095

内容説明

チベットのツアンポー峡谷に挑んだ探険家たちの旅を追い、筆者も谷を踏破。もう一度訪れたいと再び挑むが、想定外の出来事の連続に旅は脱出行と化す。第8回開高健ノンフィクション賞受賞作。

目次

第1部 伝説と現実の間(一九二四年;憧憬の地;若きカヌーイストの死;「門」;レース;シャングリ・ラ)
第2部 脱出行(無許可旅行;寒波;二四日目)

著者等紹介

角幡唯介[カクハタユウスケ]
1976年北海道芦別市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業、同大探検部OB。2001年、ヨットによる太平洋横断、ニューギニア島トリコラ北壁初登。02~03年、長らく謎の川とされてきたチベット、ヤル・ツアンポー川峡谷の未踏査部を単独で探検し、ほぼ全容を解明。03年朝日新聞社入社、08年同退社、同年ネパール雪男捜索隊隊員。10年『空白の五マイル―チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で第八回開高健ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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遥かなる想い

211
第8回(2010年) 開高健ノンフィクション賞受賞 第42回(2011年)大宅壮一ノンフィクション賞受賞 . 「探検」という言葉に憧れ、ついには チベットの未踏のツァンポー峡谷を 踏破した山岳ノンフィクション。 探検に魅せられた著者の情熱が 共感を呼ぶ。 それにしても、探検家の「探検」に かける執念は凄まじい。 なぜそこまでするのか? 世界中の探検家が魅せられるものは 何なのか。そして、チベット。 中国の奥地にあるこの国の 複雑さ…日本では想像も できない世界を読者に運んでくれる …そんな本だった。 2014/04/27

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

137
ツアンポー渓谷。グランドキャニオンの数倍という世界最大の渓谷であるにもかかわらずこの本で初めてその名前を知った。南極、北極、ヒマラヤの八千メートル峰が征服され、グーグルアースで世界中の風景が眺められる現在、この地球上に人類未踏の地が存在することにも驚いた。角幡氏がこの地を探検しようとするきっかけは、一冊の本であったという。きっとこの本を読んだ誰が、ヨーシ次は俺もと冒険を始めるだろう。そう思わせる本でした。★★★+2012/11/15

ntahima

74
21世紀の探検。自然環境の苛酷さと精鋭技術を要すると言う意味ではヒマラヤ八千米峰の厳冬期無酸素単独登頂の方が遥かに困難だ。しかも探検という言葉にはその歴史からどうしても如何わしさが付き纏う。探検の老舗 京大探検部で探検部解体論や「探検される側」の視点が熱く語られたのも随分と昔のことである。にも拘わらず「探検」という言葉には何か心を揺さぶるものがある。著者は早稲田探検部出身で高野秀行の後輩に当たる。チベット ヤルン・ツァンポ峡谷の空白の5マイルにて、大滝を高巻き、雨に打たれ、ひたすら藪を漕ぐ。壮絶な単独行。2012/01/18

ちゃとら

62
題名も作家さんも知らなかった。ねこじゃらしおりが欲しくてつい衝動買いをした本😅開高健のノンフィクション賞他、多数受賞作。チベットの巡礼者がトライする場所に最後は単独トライ。そそられる〜と読み進めたが命がけ。食料も切れる寸前、体力も限界、凍傷も。外国人は規制していると、正規ルートだと1億円なんて記載も。冒険家は生まれた時から冒険家なのかも。生きるか死ぬかでなくては冒険では無い!とありました。過酷なトライはできないけれど、まだまだ未知の場所に旅したいと思って読了、迫力ありました🙏2019/08/22

Kenichi Yanagisawa

53
グーグルアースを使って地球のどこでも見られる時代に、まだ人類未到の秘境が残っていると言われると、それはどんなところなのか好奇心をそそられる。その秘境はチベットの奥地。8000m弱の山々の直下を流れる川が山を削り断崖絶壁の渓谷となったツアンポー渓谷である。 何人もの人々がその渓谷の険しさに探検を断念し、挫折をした歴史を持つ渓谷。 通常の川では考えられないほどの落差を流れる川は激流となり、誰も立ち入ったことのないエリアではナイアガラの滝を超えるほどの滝があるのではないかと探検家は想像していた。2013/07/13

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