内容説明
空気は、人に、街に、時代に伝染する。じわじわと広がり、いつの間にか、気分を高揚させたり停滞させたりする。ときには、景気さえ左右し、経済を動かす。空気に流されるな、空気をつくり出せ。空気をよどますな、空気をかきまわせ。それが新しい生き方になる。空気は…読まない。
目次
1章 空気ってなんだろう
2章 空気に流されない
3章 空気に負けない
4章 空気をかきまわせ
5章 空気に染まってみる
6章 空気を変える
著者等紹介
鎌田實[カマタミノル]
1948年、東京都に生まれる。1974年、東京医科歯科大学医学部卒業。長野県の諏訪中央病院にて、地域と一体になった医療や、患者の心のケアも含めた医療に携わる。1988年、諏訪中央病院院長に就任。2005年より、同病院名誉院長。同時に、東京医科歯科大学臨床教授、東海大学医学部非常勤教授も務める。2006年読売国際協力賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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けんとまん1007
36
タイトルに囚われすぎると、この本の本質を見誤ることになる。厳しい状況かもしれないが、自分自身の思いを大事にして、少しでも踏み出す勇気を持つこと。それは、空気に従うのではなく、空気を作り出すことになりうる。やがて、周囲の理解、協力、評価につながる。2020/02/08
ミナコ@灯れ松明の火
29
自分の意志をもって、あえて周りの空気と同化しない人たち。空気にまぎれて、長いものに巻かれていた方がもしかしたら楽に生きられるのかもしれないけれど、その楽さに背を向ける人たちの姿が妙にカッコよく思えた。今の自分が、はみ出る杭になって打たれることを恐れていることに対するイライラ感のせいなのか、とも思う。兵役を拒否したチェロ奏者さんのエピソード等、涙腺が崩壊した場面多数。外では読めません。2011/08/01
ophiuchi
13
緩和ケア病棟の人たちの話など、色々感じるところが多くあった。この本が出たのが2010年2月、あの頃よりも日本の「空気」は澱みを増している。あえて「空気は読まない」ことを意識していこうと思った。2015/12/26
Humbaba
10
生きるために自分おできる限りのことをする。それは、医学的に見ればあまり意味のある行為ではないのかしれない。しかし、それをやることで、自分が生きているという実感を持ち、そして明日を生きるための活力を得る。最期の家族旅行は文字通り命を削るものになるが、それでも一緒に旅行をしたという思い出は子どもたちにとって貴重な記憶となって残るだろう。2013/10/28
1962
9
題名は、「空気を変える」の方が内容に合っているような気がします。涙腺の弱い人は、読む場所に注意が必要です。電車の中で危なかったです。。・°°・(>_<)・°°・。2012/05/17