内容説明
走れ!!陸上日本代表男子リレーチーム。『一瞬の風になれ』の佐藤多佳子初の書き下ろしノンフィクション。
目次
第1部 世界陸上大阪大会(北サイド・スタンド;スタート前―1走;スタート前―2走;スタート前―3走;スタート前―4走;予選;インターバル;南サイド・スタンド;決勝)
第2部 スプリンター(再始動;マイウェイ;長い冬;裸の心;楽しいから;リズム;沖縄の一日;片付いた部屋;Goodtime)
著者等紹介
佐藤多佳子[サトウタカコ]
1962年東京都生まれ。1989年、「サマータイム」で月刊MOE童話大賞を受賞しデビュー。『イグアナくんのおじゃまな毎日』で98年、産経児童出版文化賞、日本児童文学者協会賞、99年に路傍の石文学賞を受賞。高校生の短距離走者を描いた『一瞬の風になれ』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユザキ部長
50
最近ハマってる上田怜さんのポッドキャスト「Running Channel」番組中のリスナーさん紹介本。読んで走ってると出会いが広がって楽しいです。残念な事はあの頃は走ってないし読んでなかった。もっとも佐藤多佳子さんも「一瞬の風になれ」があったからこの本があるんだろうけど。縁ですね。2022/03/03
タツ フカガワ
40
『一瞬の風になれ』の感動再び、というような一冊でした。といっても本書は2007年世界陸上大阪大会で男子4×100ⅿリレーから始まるノンフィクションで、さらに翌年に北京五輪を控えた朝原宣治、高平慎士、末續信吾、塚原直貴とリザーブ小島茂之の取材を収録。当然ながら素人が考える想像の域をはるかに超えた1年後のメダリストたち(北京五輪で金メダルのジャマイカが後にドーピング違反で失格、日本が銀メダルに)が語る走ることの意義やハードなトレーニングに平伏。スプリント競技の見る目が変わった一冊となりました。2021/04/28
cocoa
22
「一瞬の風になれ」著者による4継日本代表のドキュメンタリー。読トモさんのレビューで知って、手に取った。佐藤さん、陸上大好きなんですね〜と熱い想いがグッと伝わってくる!あの10秒、40秒足らずの舞台に立つためにどれだけの努力と汗があったのか。一瞬のドラマに秘めた彼らの想いに胸が熱くなる。東洋大の駅伝監督がかつて「1秒を削り出せ」と部員を鼓舞した話は有名だが、陸上の世界ではこのたった1秒が世界を変える。この刹那に彼らは無になる、風になる。スポーツの世界は奥深い、だからこそおもしろい!2017/11/30
kuma
21
「一瞬の風になれ」の続編と思って読み始めたら違いました。2007年世界陸上大阪大会4×100mリレーメンバーに密着取材したノンフィクションでした。その翌年に開催された北京オリンピックでトラック競技としては実に80年ぶりの銅メダル(後に銀メダル)に輝いた。その彼らの生い立ちから学生時代、社会人になってからとオリンピックまでの道程が書かれている。特に、企業に所属する選手が普段どんな仕事をしているのか、引退したらどうなるのかという所は大変興味深かった。彼らがいたから今がある。彼らの後輩たちの活躍を応援したい。2021/06/04
Alice@JazzCafé
19
夢は叶うんだという事を証明してくれた素晴らしいアスリートたちの真実の物語。『一瞬の風になれ』を読んだのがきっかけで、陸上競技、特にリレーの魅力を知ったが、現実にも、小説と同じように「速くなる」という夢を追い求める人たちが今日も走り続けている。北京オリンピックの銅メダルを知っているからこそ、余計に熱い気持ちで読めた。いつかテレビや本の中だけではなく、スタジアムで観戦してみたい。2010/05/15