内容説明
陽佑ちゃん、彩花ちゃんの主治医が綴る治療の日々。生きたい!絶望の淵で叫ぶ小さないのちにいま、何ができるのか。「この子が生きるためには多臓器移植しかない」追い詰められた家族はマイアミの外科医に連絡をとった。
目次
ベネズエラからの電話
チリからのSOS
マイレッリの蒔いた種
日本人初の多内臓移植
ベネズエラで初めての小児の肝臓移植
生まれてからずっと入院していた女の子
GVHDとの闘い
陽佑ちゃんの新しい出発
つながる命
彩花ちゃんの奇跡
夢の実現、そして
移植医療の定着を目指して
著者等紹介
加藤友朗[カトウトモアキ]
マイアミ大学アソシエートプロフェッサー、肝小腸移植プログラムアソシエートディレクター。1963年東京生まれ。87年東京大学薬学部卒業後、大阪大学医学部に学士入学。91年同大学医学部卒。一般外科の臨床研修修了後95年に渡米、マイアミ大学の移植外科へ。米国で脳死ドナーからの肝臓および小腸の移植を多数手掛ける。2000~02年、大阪大学付属病院勤務、日本での生体肝移植にもたずさわる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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小鳥遊小鳥
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私自身は臓器移植にはあまり肯定的な立場ではありません。生体臓器移植ならば家族がドナーになる「べき」と思われがちな面はあると思うし、移植費用を募金に頼っての海外での移植は、命をお金で買っているようにも見えてしまうので。でも、(この本は子供に対する臓器移植がテーマなので)親として見れば子供が助かる道があるならそれに懸けたい気持ちもわかります。臓器移植に肯定的ではない私が、仮に自分の問題になった時にどう考えるのか。たとえば私は誰のためならドナーになるか。それはその時にならなければわかりません。2016/02/02