内容説明
患者さんは、短くても残りのいのちを生きなおすために家に帰ります。死にゆく人と向き合い、共に苦しみ、泣いて笑った家族は、涙だけでなく、たくさんの汗を流したことで、悲しみよりも「家で看取ることができた!」「よくここまで頑張れた!」という達成感を感じると言います。家族は納得のいくお看取りの後、患者さんが大きな贈り物を遺していったことに気づきます。「大切に生きる」ということです。そして家族も、生きなおすことができるのです。
目次
生命には限りがある
あなたは人生の最期をどこで迎えますか
私、幸せ探しの旅のお供です
まだ死にたくない、もっと生きたい!
病を受け容れたところから生きなおす
死に場所の選択
いのちは誰のものですか
死ぬことは負けることではない
十八歳の青年に残された最後の日々
好きなことに挑戦して、余命を輝かせる
両親の死をどう乗り越えるか
家族を愛し愛されて、あるがままを生きた四カ月
在宅医療を選択するということ
この仕事に出会えて、私は幸せです
最後の物語―死にゆく人の深い心の疼きに寄り添って
著者等紹介
玉地任子[タマチヒデコ]
1944年、宇都宮市に生まれる。名古屋市立大学医学部卒業後、精神科医として精神病院に勤務。1972年、エリザベス・キューブラー・ロス(アメリカの精神科の女医)が、がん患者にインタビューをしてまとめた『死ぬ瞬間』(中公文庫)を読んだことが、がん患者の終末医療にたずさわるきっかけになる。神奈川県厚木市にホスピスを作るための市民運動にかかわり、1992年に横浜甦生病院ホスピス病棟長に就任。その後、厚木市に末期がん患者の住宅医療を支援する「ゆめクリニック」を開設、2003年10月現在140人の患者さんを家で看取った
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