内容説明
もっとも人間くさい文芸・近代川柳に生涯をかけた一〇〇人の作家たちを紹介。
目次
浅井五葉―娘もうほんまのおいどして歩き
麻生路郎―子よ妻よばらばらになれば浄土なり
麻生葭乃―福寿草松に従いそろかしこ
阿達義雄
阿部佐保蘭―鶴の姿の明方になつている
尼緑之助―灯台の夕陽神話を抱きよせる
安藤幻怪坊―掛取も是迄なりや初鴉
石原青竜刀―「考えない葦」ジグザグとせめられる
泉淳夫―子と友になる日もう幾とせと想う
井上剣花坊―我ばかり燃えて天地は夜の底〔ほか〕
著者等紹介
東野大八[トウノダイハチ]
1914年愛媛県大洲市生まれ。高等小学校卒業後大阪へ。「大阪新聞」入社後、満州独立守備隊入営。現地除隊後「月刊満州」に入社。その後「新京日日新聞」「蒙疆新聞」で活躍するも、再度召集され負傷し隻手となる。大陸では石原青竜刀の「川柳大陸」同人。「東亜川柳」設立同人。戦後は麻生路郎の「川柳雑誌」等に寄稿、幅広く柳界で活躍し日本川柳協会顧問となる。2001年没
田辺聖子[タナベセイコ]
1928年大阪生まれ。作家。樟蔭女専国文科卒。1963年『感傷旅行(センチメンタル・ジャーニィ)』で第五十回芥川賞を受賞。1988年『花衣ぬぐやまつわる…わが愛の杉田久女』で女流文学賞を、1993年『ひねくれ一茶』で吉川英治文学賞を受賞。『道頓堀の雨に別れて以来なり』で、岸本水府を中心とした川柳作家群像を描いて1998年泉鏡花文学賞と読売文学賞を受賞。近代川柳への造詣の深さと理解では第一人者
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