内容説明
医師と患者の心のかよい、患者と家族のあたたかい絆、看護婦さんたちの献身、涙をおさえることができない美しい奇跡がここに書かれている。病院の廊下には、知的障害をもつ女性が描いた書がかかげてある。「がんばらない」…誰もがその前に立ちつくす。なんという勇気のある言葉。
目次
命を支えるということ
患者が来ない病院
ぼくが田舎医者になった理由
チェルノブイリへ
がんばらない
医療が変わる
あなたはあなたのままでいい
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アイスマン
15
患者にとって「回復の見込みがなくなり積極的治療を止める時」がとても辛く、悲しく苦しい。 この時が最も精神的な支えが必要なのです。 2019/04/30
あお
2
ずっと読んでみたかった本。かなり前の本なんだよなぁ。想像してたほどそこまで感動はなかったけど、考え方がいいと思った。★★2014/01/28
Ken Aura
2
その後、この手作りパンツは、カネボウサンエスから内視鏡・注腸検査用穴あきトランクスとして発売された。この穴あきパンツを考案した看護婦は特許もとらず、企業が商品にしたいといったときに「いいですよ、自由にどうぞ」のひと言。特許をとっていたら、彼女は巨万の富とはいかないまでも、小さな富は得られたかもしれない。その後、彼女は次々に新しいものを作った。胃カメラを呑む前に、どんなふうにすると楽に呑めるか、カメラで何が見えるかなどの、検査の前に患者さんに見てもらう「プロモーションビデオ」を作った。それに今も全国で使われ2011/08/24
ことよん
2
こんなお医者さん、病院にかかってみたいです。 患者さんの気持ちは、どういうものか、本当によく見られています。 これからの生き方にも参考になりました。2011/07/09
まい
1
読書会課題本。鎌田先生は、地域と患者さん達にいい感じに育てられたいい先生だ。近くにこんな医師がいたらと思う。そう深刻な状況ではないが、この本の片隅に私もいる。題に反して「頑張れ!」と言われた気がした。この本を読んで何の躊躇いもなく(自分の心に照らすほどの間もなく)感動したと言う人は、きっと幸せな人なんだろうと思う。少なくとも今のところは人を憐れむゆとりのある人なんだろうと。2014/09/07