内容説明
スターリンが設立したロシア国立映像資料館。その奥深い秘密のベールの中から発見された満映のフィルム300巻、38時間もの“失われたはず”の映像である。本書はその中から貴重な写真約600点を収集・編集した画期的な写真資料集である。李香蘭主演劇映画『迎春花』。森繁久弥ナレーションの啓蒙映画『北の護り』。特急あじあ号、皇帝溥儀、建国パレードほか、新京、大連、ハルビンの街並みなど。ロシア人・モンゴル族の生活や習慣ほか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小鈴
20
満映フィルムに映された満州の写真。溥儀や蒙古人の姿、革命から逃れた白ロシア人。新京や大連など文化溢れる美しい国際都市。ラストはソ連軍のフィルム。満映が映すことのなかった満州総攻撃の記録。日本兵の降伏の数々、白旗を掲げて行進する日本兵(白旗の部隊!)、武器を捨てる日本兵 。自決した日本兵。逮捕された溥儀。美しかった満州は一瞬の夢。たくさんいたはずの朝鮮人の写真はない。そして、満映のフィルムはソ連が押収、ソ連崩壊後のロシアと㈱テンシャープの石井薫氏が交渉して取り戻した。兵ものどもが夢の跡。2021/04/07
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