感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
263
遠野一実のイラストとのコラボレーション。私はその必要性を感じないが、いいと思う人もいるだろう。「ガーリッシュ」を表題に掲げた歌群―いわば一種の「題詠」といってよいだろう。ただし、私の思うガーリッシュの範疇からはいささか年齢を越えた歌もまた多い。しかも、ここに掲載された歌はいずれもアマチュアのそれのようであり、さらに余計なことに自註ともいうべきショートエッセイまで付されている。これまた歌の素人っぽさを新鮮と感じる人や、エッセイに共感を寄せる人もいるのだろう。結局、林あまりの真骨頂は初期の歌にしかないのか。2016/06/26
masa@レビューお休み中
100
漂ってくるのは、かつて見たことのある景色。まだ年端のいかない女子も、酸いも甘いも知った女子も、みんな恋をする。その恋には、会いたい人への想いやあったかい羽毛布団のような恋もある。恋って、ひとことでこれといえるものではないから何度でもおいしいのかもしれない。ふたりで分け合って食べた葡萄は、どんな高級な葡萄よりも美味だったにちがいない。朝まで映画を観ながら彼の電話を待った夜は、一生心のどこかに残るかもしれない。けれども、きっと彼女らはこう思うはずだ。「恋して良かった」って。2014/11/03
sheemer
13
何かの本の孫引きで図書館で借りた本。遠野一実のイラストに林あまりの短歌(といっていいだろう)が組み合わせられている。気に入った歌を一首、引用しておく。こんな感じの作品集です:「いいパンチをもらったようにゆっくりとからだのちからが抜けてゆくキス」2024/06/26
フジタ
5
これまで短歌に触れたことのない人向けなのか、短歌に短い文が添えられているのですが……短歌だけの方がよかったなぁ2016/05/25
sa-ki
5
漫画誌「コーラス」の連載をまとめたもの。他の歌集に比べておとなしめの歌が多いので、読みやすいような物足りないような。2014/07/30